できたてのビールが、恵比寿で飲める

旨味あふれるふくよかなコクが特徴なのが、ヱビスビールです。「ヱビス酵母」と社内では呼ばれているビール酵母が使われ、また麦芽、ホップ、原料とのバランスで独特の香りが生まれます。 その「ヱビス香」が味わいのリッチさとともに豊かに口の中に広がり、独特の味わいを生みます。実は香りも大きなポイントなんです。 そして、代々の醸造技術者から、言語化されていない部分も含めた、ビールの味わいを作るためのさまざまなこだわりが引き継がれています。吟味された原料、製法に加え、さらに長期熟成で時間をかけておいしくしていくという、手間ひまをかけたビールです。 もともとヱビスビールの工場があった場所は、現在は再開発で恵比寿ガーデンプレイスになっています。'10年、ヱビスビール誕生120周年を記念してヱビスビールも飲んでいただける記念館を作りました。 年間20万人以上に来ていただけるという、博物館としては異例の施設でしたが、'22年10月から休館、新しい施設の準備を進めていました。 そして今年4月に誕生したのが、「YEBISU BREWERY TOKYO」です。小規模ながらも醸造設備を置き、ここで作ったビールを飲んでいただくことができる施設です。 ヱビス誕生の地であるこの場所で、ビールを作り続けたい。それは、再開発で工場を閉めたとき以来の会社の思いでした。恵比寿という街を盛り上げる大事な場所として、街の皆さんにも貢献していきたかった。 もっともっとビールにできることがあるのではないか、お客さまに楽しんでいただくにはどうすればいいか、という思いも強かった。 こうして、誕生の地にビール作りができる設備を構えられないだろうか、という形に結実しました。 小さな醸造設備ですが、だからこそできる挑戦もあります。また、私たちにとっても、お客さまに目の前で飲んでいただけるというのは、貴重な機会。リアルな感想をお伺いしながら、ビールの魅力をさらに高めていこうと考えました。 ヱビスビール誕生の地で、ヱビスの過去、現在、未来の物語を感じることができる場所です。ヱビスブランドの歴史を展示したコーナーはもちろん、ビールの作り方が解説されたコーナーもあります。 タイミングが良ければ、一角にあってガラス張りになっている醸造設備で、醸造家が作業着を着て麦芽を持って仕込みをしている様子を見ることもできます。