もはや「大崩壊」がいつ起きてもおかしくない、2025年は株もビットコインも経済も大暴落する
第3に、バブルは2度崩壊する。2度目にとことん崩壊して、バブルは終わる。だから、1度目で降りれば、実は間に合う。しかし、ほとんどの投資家は、1度目のバブル崩壊で失った利益を取り返そうと、もう1度バブルに乗る。 実際、1度目のバブル崩壊では、これまでの含み益が喪失しただけで、財務的に追い込まれたわけではない。損失が出たとしても(含み損でも実損でも)、これまでのバブルで十分儲けてきたからトータルではプラスは維持されているはずである。
しかし、それは別の財布、別のメンタルアカウンティングなのである(行動経済学では有名な行動バイアス)。「今回の損」を取り返そうと、あるいは一連のバブルでのトータル最大利益の利益確定のタイミングを逃した悔しさで、もう1度バブルに乗り、利益がこのバブルにおいて最大になったところで、今度こそ降りようとする。 残念ながら、期待したその2度目のピークは弱々しく、一方、同じ水準での乱高下は荒々しく続くので、利益確定をできずにうじうじしているうちに、致命的な崩壊がやってくるのである。
このとき、メンタルも1度目のバブル崩壊でやられ、財務的にも、含み益が消えている状態である。そこへ暴落がやってくる。メンタル、財務の両面で、2度目の崩壊には耐えられないのである。 今回、日本株で言えば、2024年8月5日に1度目の激しい崩壊は起きた。メンタルはとことんやられている。海外投資家は、あれ以来懐疑的で及び腰である。8月5日の暴落の理由がわからないことも、かえってメンタルダメージを深める結果となっている。
■トランプ氏もアメリカも、もはや問題を解決できない 一方、市場から目を上げて、世の中を広く見てみると、バブル崩壊の最後の明確なきっかけ、ホイッスルとなる事件のリスクは高まっているし、1つに限らず、ありとあらゆる時限爆弾が目の前にある。 地政学リスクは、ロシア・ウクライナ、北朝鮮、中東、新たにシリアもある。余計なことに韓国も動揺している。そこへ、トランプ氏の登場である。トランプ氏は「ウクライナも中東も終わらせる」と言っており、それを信じたい人々は、それを理由に株価を上げている。これこそ、トランプという藁にもすがりたい投資家の気持ちを表しており、バブル崩壊はセンチメントから言って確定的だ。