通行無料でもトイレは有料!? 事故の迂回方法にも驚いたドイツ・オーストリアの高速道路
■ドイツとオーストリアのSA/PA事情 サービスエリア/パーキングエリア(SA/PA)については日本と同様、ガソリンスタンドと飲食店、雑貨店(コンビニなど)がフルに入っている規模の大きな施設と、駐車スペースとトイレだけの施設がある。 大規模な施設では、まず必ず最初にガソリンスタンドがあり、そこを通り抜けて初めて飲食ができる別の棟が現れる。その棟も、マクドナルドだけが入っているところ、数店舗が並んで日本のフードコートのようになっているところなど、さまざまだ。
日本人の感覚でちょっと戸惑うのは、オーストリアでもドイツでもSAのトイレが有料であること。オーストリアでは0.5ユーロ(およそ80円)、ドイツでは1ユーロ(同160円)のところが多かった。 SAでは必須かつもっと大事な設備であるトイレが有料であることは、「トイレは無料」という感覚を持つ日本人からすると、「それはどうなの?」と思う部分はある。 ドイツでは、高速道路の通行そのものが無料(普通車)なので、仕方がない気もするが、通行が有料のオーストリアでは、「さらにトイレにお金を払うのか……」と思ってしまう。
とはいえ、ドイツもオーストリアも、公共のトイレや観光地のトイレも基本的にすべて有料なので、現地の人にとっては自然なことなのだろう。 SAでの食事は、日本ほどバラエティに富むわけではなく、地元ならではの名物が食べられる楽しみもないが、手早くお腹を満たすという意味では十分、満足の得られる水準である。 一般のレストランに入ると、注文してから料理が手元に届き、支払いを済ませるまでにかなり時間がかかる。日本のお蕎麦屋さんやラーメン屋さんのように「20分で済ます」ということが難しい。
その意味でも、SAでの気軽な食事は、日本からの旅行者には心理的にも時間的にもありがたいものだ。 ただし、ヨーロッパはいま、物価高である。簡単な食事と飲み物(日本のように無料の水やお茶は出ない)を取っただけで、1人15~20ユーロはかかってしまう。日本円に換算すると2400~3000円だ。 きちんと計算すると心臓に悪いので、旅行中はレートを過度に気にしないように心掛けた。 ■ドイツとオーストリアにある意外な「同じ標識」