小3の息子に「魚のウロコ取り」をさせてみたら気づいた“重大な事実”。子どもが魚好きになるワケとは
子どもに魚は難しい? こんにちは、食文化研究家のスギアカツキです。『食は人生を幸せにする』をモットーに、「一生モノの能力を養う食育」についてさまざまな実践法を提案しています。 【画像】「子どもに魚をもっと食べさせたいけれど、準備が大変です」という相談に答えます 食欲の秋。秋刀魚の美味しい季節が到来しています。ある日ひとりのママさんから相談をいただきました。それは、「子どもにもっと魚を食べさせたい」という主旨のご質問。 その真意を聞いてみたところ、毎日肉ばかりの献立が続いている。でも魚料理は大変だし、料理に自信がない」ということでした。確かに、魚って難しいと感じる方もいて当然です。
食卓に魚料理を取り入れるのは難しくない!
はじめにお伝えしたいのは、想像よりも魚は難しくないということ。必ずしも魚はさばかないとならないもの、においがつく掃除が面倒なものではありません。 スーパーやコンビニの売り場を見渡すと、すぐに食べられるような便利な商品がたくさん登場しています。そして日々の食卓に無理なく魚食を取り入れることは、子どもだけでなく家族にとってもさまざまなメリットがでてくることを実感しています。 そこで今回は「食育×魚」というテーマで、多くのみなさんに少しでもヒントになる話ができないか考えました。前編では、子どもを魚好きにするコツや心構えについて。そして後半は実践編として、「魚を上手に、キレイに食べるコツ」についてご紹介していきます。 ご家庭の価値観はもちろんのこと、子どもの個性や好みはひとりひとり違いますから、全員の正解ではないと思いつつ、少しでも参考になりそうなことを発見していただければ嬉しく思います。
小学生の子どもにウロコ取りをさせてみたら…
まず多くの子どもたちの様子を観察して気がついたことがあります。それは、子ども達が魚料理や魚そのものに対して面倒だとか、難しいと感じていないということ。 むしろ水族館や海・川などで魚に接することがあるおかげで、魚への興味が非常に高いことがわかります。ためしに野菜と魚介類を並べてみると、魚さわってみたい! 食べてみたい! というリアクションが返ってくるのではないでしょうか。 ある日私は煮魚を作るために金目鯛のウロコ取りをしようと考えていたとき、小学生の息子に「やってみたい! やらせて欲しい!」と言われました。器具の構造はシンプルで、包丁を使うよりも安全性が高いと感じたので、ウロコ取りの方法を説明して任せることにしました。 すると子どもは想像以上に大喜びして、楽しく取り組んでくれたのです。「ウロコってこんなにびっしりついているのか! ヒレもたくさんあるね!」などと、自ら発見をすることで、楽しい時間と学びになった様子。 このときに気がついたことがあります。それは、魚には骨、ウロコ、ヒレなどがあり、それらがどのような構造になっているかについて子どもが知らなくて当然であるということ。 図鑑で知ること以上に、子どもの手や五感を使ってリアルに体験することには価値があるということ。もちろん親の私も知らないことがたくさんあるなと実感。そのような実践を通して、我が家では急いでゴールを設定せずに、楽しみながら一緒に学んでいくような雰囲気を作ることを心がけています。