埼玉と千葉を徹底比較!コスパ良いマンションが買えるのはどっち?
首都圏のマンション価格を都県別にみると、最も高いのは東京都で、次いで神奈川県、そして埼玉県、一番安いのは千葉県……そんなイメージを持っている人が多いのではないだろうか。たしかに少し前まではそうだったが、最近では平均価格でみる限り千葉県が埼玉県より高くなっている。だからといって埼玉県の方が割安とは限らない。首都圏でのマンション選びをどのように考えればいいのだろうか。(住宅ジャーナーリスト・山下和之) 「URAWA THE TOWER(浦和ザ・タワー)」の価格は? 目次千葉県が埼玉県を超えた!新築マンション価格逆転の背景タワマン増加が要因?千葉のマンションが人気になった理由千葉県のマンションは割安感があるのはなぜ?まとめ:コスパを考えると今後は千葉県が有利?
千葉県が埼玉県を超えた!新築マンション価格逆転の背景
まずは、図表1をご覧いただきたい。これは首都圏の新築マンション価格の都県別の推移を示している。 図表1:首都圏新築マンションの都県別平均価格(単位:万円) たしかに、2022年度までは埼玉県の平均価格が千葉県を上回っていた。2022年度は埼玉県5,135万円で千葉県は4,529万円で、埼玉県が606万円も高くなっている。しかし、2023年度になると、埼玉県の平均価格は4,890万円に下がり、反対に千葉県は5,067万円に上がり、埼玉県より177万円高くなっているのだ。 2022年度には、埼玉県さいたま市の大宮区や浦和区で人気の高い大規模物件が多数分譲され、それが埼玉県の平均を大きく押し上げた。一方、2023年度にはその影響が一巡し、反対に千葉県の人気エリアで大型物件が増えた。それが逆転の理由だと考えられる。 さらに供給戸数にも注目したい。図表2を見ると、2023年度の供給戸数は埼玉県が2,917戸だったのに対し、千葉県は4,107戸と大きく増加している。また契約率も埼玉県は60.9%に対して、千葉県は77.2%と高い。つまり千葉では価格が高くなっても新築マンションがよく売れているわけだ。 図表2 首都圏新築マンションの地域別供給戸数と契約率 2023年度