元王者ナダル、最後の五輪に幕下ろす!今後については「心の整理がついたら、次のステージをどうするか決める」<SMASH>
テニス四大大会通算22勝を誇る現役レジェンド、ラファエル・ナダル(スペイン/現世界161位)が、自身のキャリアで最後となる「五輪」の戦いに終止符を打った。 【動画】ファンの大歓声に応えながら五輪会場を後にするナダル 近年は度重なるケガにより思うようにプレーできていないことから、今季限りの引退を示唆しているナダル。4月中旬に左足上部のケガから約3カ月ぶりの復帰を遂げた38歳は、パリ五輪の準備のため「ウインブルドン」を含む芝シーズンをスキップ。五輪前哨戦の「ノルデア・オープン」(スウェーデン/クレーコート)では準優勝を飾るなど手応えを感じていた。 だが、過去14度優勝している「全仏オープン」と同じ会場で実施される今回の「パリ五輪」のシングルスでは、1回戦でマートン・フチョビッチ(ハンガリー/同86位)をフルセットの末に下すも、続く2回戦ではノバク・ジョコビッチ(セルビア/同2位)に1-6、4-6のストレートで屈した。 一方、同郷の若き逸材カルロス・アルカラス(同3位/21歳)と組んだ男子ダブルスは、1回戦で第6シードのアルゼンチン・ペアに競り勝つと、続く2回戦ではマッチタイブレークにもつれ込む接戦の末にオランダ・ペアを破って準々決勝進出を果たした。 だが、現地7月31日に実施されたオースティン・クライチェク/ラジーム・ラム(アメリカ)との準々決勝は、終始相手に主導権を握られる展開で第1セットを2-6で落とすと、続く第2セットも粘りを見せるものの最終的に4-6と逃げ切られストレートで敗れた。 これによりパリ五輪における全ての戦いを終えたナダル。試合後に今後について問われると「これが最後になるかどうかはわからない。もしかしたら、そうかもしれない。私にとって1つのステージが終わった。私の目的はオリンピックに集中することで、その後に決めなければならない。今は家に帰って休んで、少し気持ちを切り替える。心の整理がついたら、次のステージをどうするか決める」と明言は避けた。 果たして現役レジェンドはこのままラケットを置くのか。あるいは再び次なるステージに向かうのか。その動向に注目が集まる。 なお、ナダルとダブルスを組んでいたアルカラスはシングルスで勝ち残っており、現地8月1日にトミー・ポール(アメリカ/同13位)と準々決勝を戦う。アルカラスは憧れの大先輩であるナダルとの戦いを終えた後、SNSを通じて「ラファ、今週も本当にありがとう。僕とコートを共にしてくれて!今日はできなかったけど、これからのためにいろいろと持っていくよ!とても特別な時間でした」と感謝の言葉を綴っている。 構成●スマッシュ編集部