【衆院選2024】京都市の人口と同じくらいの票が消えているって知ってた?無効票の話(原口和徳)
衆議院議員総選挙(以下、衆院選)は27日に投開票日を迎えます。過去3回の衆院選がいずれも歴代ワースト3の投票率を記録していることもあり、選挙の際の「投票に行こう」という呼びかけも様々な形、内容で行われるようになってきています。 なかには、「投票したい人がいなければ、無効票(白紙)だけでも投票するべき」といった意見を目にすることもありますが、無効票って実際どれくらいあるのでしょうか。
前回衆院選の無効票は144万票。京都市に暮らす人と同じくらいの規模
前回衆院選において、小選挙区で投じられた無効票の数は144.3万票、比例代表では142.5万票でした。 これは都道府県では沖縄県(147.0万人)や滋賀県(140.5万人)、政令市では京都市(144.1万人)やさいたま市(134.5万人)と同程度となっています。(各自治体の人口は、2024年1月1日時点のもの)
無効票の割合は減少傾向
図表1では、投票総数に対する無効票の割合の推移をまとめています。 最も高いときで3.3%、204万票を記録した無効投票(小選挙区)も3回続けて無効票の割合は低下しています。また比例代表でも、最近は2%台前半と無効投票の割合は落ち着いています。 なお、比較対象として都道府県の人口を用いると、多いほうから順に並べたときに16番目となる長野県の人口が200.4万人となっています。 また、無効となった要因は、白紙投票(小選挙区59.1%、比例代表61.1%)、単に雑事を記載したもの(小選挙区24.0%、比例代表22.8%)でした。
無効投票率が高い地域は関西地方
図表2では、小選挙区での無効投票率について都道府県別に比較しています。 無効投票率は高いほうから順に、奈良県(3.58%)、大阪府(3.57%)、和歌山県(3.30%)、東京都(3.12%)、富山県と兵庫県(共に3.04%)と、関西地方で高くなっています。 なお、過去3回の衆院選での無効投票率がすべて上位10位以内となっている都道府県は、大阪府(2位→2位→2位)や兵庫県(6位→5位→6位)、東京都(8位→6位→4位)、福岡県(4位→8位→8位)、群馬県(5位→3位→7位)の5都府県となっています。