お支払いはお金じゃなくてモノで! 物々交換ショップに人が集まる訳。赤字でも営業を続ける店長に聞いた 「サルベージSHOPレトロカルチャー」愛知県岡崎市
愛知県岡崎市にある「サルベージSHOP レトロカルチャー」は、不要なモノを持ち込み、それに相当する価値の必要なモノを持って帰ることができるという、物々交換で成り立つショップ。どんな物々交換が行われているのか、筆者も物々交換に参加しがてら、お話を聞いてきた。
廃棄物処分場の廃棄物を見て「なんとかしたい」と考案
岡崎市は愛知県の三河地域に位置し、徳川家康公生誕の地として寺社や史跡が多く残る街。物々交換ショップ「サルベージSHOP レトロカルチャー」は、岡崎市南部ののどかな街にある。
約50坪あるという2階建ての倉庫に、数千点の衣類や雑貨が並ぶ「サルベージSHOP レトロカルチャー」は目を引き、住宅街の中ですぐに見つけられる。リサイクルショップが好きな人であれば、「何かおもしろいものが見つかりそう」とワクワクすることは間違いない。 ここで「物々交換を楽しんでいってください!」と明るく迎えてくれるのは、代表の古田雄大さんと妻のゆうこさん。「サルベージ」とは“救済”という意味だという。捨てられてしまうモノの救済のために、古田さんが「サルベージSHOP レトロカルチャー」を始めたきっかけは、片付け業をしていた時のことだった。
海上自衛隊に入隊し、5年間の任期を満了した後、東京のIT企業に就職した古田さん。3年後、地元である愛知県岡崎市に戻り、前職の関連業を立ち上げたものの仕事が増えず、片付けや不用品回収、遺品整理のアルバイトを始めた。地域で信頼を得て整理事業が拡大する中で、市内の廃棄物処分場の様子を目の当たりにする。 「トラックの荷台から、まだ使える大量のモノを処分場に流し捨てる様子を見て、『なんとかできないかな。自分は持ち帰ることができないけど、これを欲しい人もいるよな』と考えたんです」 元々、古民家を購入して自力で改築するなど、古いモノが好きだった古田さん。まずは、捨てられてしまうモノを激安価格で販売するリサイクルショップを始めることにした。
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