「言葉が出ない…」ウクライナの今 空手師範が肌で感じた戦地の現実 避難家族と再会、空手で交流
特集はウクライナの今です。避難家族の受け入れなど支援を続けてきた空手団体の代表が、このほど、ウクライナを訪問しました。うれしい再会や戦地の厳しい現実を帰国後、語ってくれました。 【動画で見る】笑顔、悲しみ、怒り…ウクライナの今 空手師範が肌で感じた戦地の現実 避難家族と再会、空手で交流
10月27日、ウクライナ・ビンニツァ。 信州に一時避難していたウクライナの家族と再会を果たした男性。 飯田市に本部を置く「空手道禅道会」の首席師範・小沢隆さん(62)です。
再会を喜ぶ一方で―。 空襲警報が響く街、多くの兵士が眠る墓地―。 ミサイルで廃虚と化した建物と、厳しい現実も肌で感じ、先日、ウクライナから帰国しました。
空手道禅道会・小沢隆さん(62): 「行って無駄ではなかったと、大勢の人に『こんな時に来てもらって本当にありがたい』『心から感謝してる』と、まだまだ戦火に苦しんでいるなという印象でした」
ウクライナにも支部を置く禅道会。 ロシアの侵攻を受けて小沢さんは支部を通じて4家族9人を、自身が住む高森町に避難させ、生活を支えてきました。
しかし、9人はウクライナに残る家族を支えるため2022年11月に帰国しました。
あれから1年。 小沢さんはウクライナの現状を知ろうと訪問を決めました。 空手道禅道会・小沢隆さん: 「(ウクライナが)どんな状況かこの目で見られるということと、高森にいた4家族との再会をとても楽しみにしてます」 小沢さんは10月23日、成田空港から飛行機でポーランドのワルシャワへ。 その後、車で15時間かけてウクライナ西部の街・イワノフランコフスクに入りました。
5年ぶりにウクライナの土を踏んだ小沢さん。早速、門下生に稽古をつけました。
空手道禅道会・小沢隆さん: 「(門下生は)戦争中に私が来たので前よりもっと『わー、来てくれた、うれしい』って感じでした」
次に訪れたのはビンニツァ。 ホテルに到着すると、地下にシェルター。 「ウクライナの核シェルターに来てます。ホテルの下になります」 空手道禅道会・小沢隆さん: 「いざという時はここに逃げてくださいと案内される。そんなのを見てもまだまだ戦禍で大変だなと思った」