カウンターはあてないで!凍結路で車が滑ったらどうすべきか
ただ、勾配がきつい上り坂で、駆動輪の左右片側が凍結路面に乗り、タイヤが空転して上れなくなった場合、クルマが左右どちらかへ流されるようならば、ハンドルを、進みたい方向に少しだけ切ってみるといいでしょう。 このとき、多めにハンドルを切ってしまうと、グリップが回復したときにクルマの向きが急激に変わってしまうため注意が必要。昨今は、 ABSのセンサーを利用して、駆動輪の空転を検知すると、空転している駆動輪にブレーキをかけて、もう一輪の駆動力を確保する「ブレーキLSD」を備えたクルマが多くありますので、登坂が可能になるかもしれません。こちらもFFでもFRでも4WDでも同じです。
■間違ってもカウンターステアで脱出しようとしないで!!
ラリーカーのようにカウンターステアを決めてスピンモードから脱出するというのはまず不可能。ラリードライバーはグリップ限界を超えない範囲で、速度をコントロールして運転しており、凍結路面で完全に滑ってしまった場合とは異なります。 凍結が疑われる道路では、スピードの出しすぎは厳禁です。車間距離をしっかりととり、FFでもFRでも4WDでも、後続の速いクルマは先に行かせてマイペースで安全運転するのが、冬道のもっとも安全な運転方法です。 Text:吉川賢一 Photo:Adobe Stock