ゴールド(金)に投資して、長期的に資産を形成する2つの方法(海外)
ゴールド(金)の価値が過去最高を記録している。 そのため、投資家はインフレーションや経済の不透明性に対するヘッジとしてゴールドを利用できる。 ゴールドで投資を分散することで、市場の低迷から資産を守り、富を維持できるのだ。 2024年、ゴールド(金)の価格が記録的な高値となった。ここのところ、ずっと強気相場が続いている。 「ゴールドはFRBが金利を下げる前から、記録的な高値をつけていた」と、バーチ・ゴールド・グループ(Birch Gold Group)の貴金属専門家、フィリップ・パトリック氏は語る。同氏は、世界各国の中央銀行からの需要の高まりと、パンデミック以降におけるドルの全般的な下落が、金価格高騰の引き金になったと説明する。 「金利も影響しているが」と、パトリック氏は続けた。「それが現在の高騰における主要な要因だとは思えない」 ゴールドは、株式やインデックスファンドなどといった市場関連投資に比べれば長期的には低いパフォーマンスしか示してこなかった。リスクの高い証券ほどのリターンはもたらさないが、ポートフォリオのさらなる分散の手段やインフレーションに対するヘッジとしては金投資が最適だと、専門家は指摘する。
分散手段としてゴールドを検討する
資産をさまざまな対象に分散して投資することでポートフォリオのリスクや不安定さ減らすことが可能だ。この戦略を用いることで、ひとつの投資対象のパフォーマンス低下によって、ポートフォリオが大打撃を受けることを避けやすくなる。分散型のポートフォリオは、市場の変動に対する耐性が高い。 貴金属でポートフォリオを分散する際の一般的な原則として、ポートフォリオの5%から10%をゴールドの現物に投資するのがよいとされている。サヴィー・アドバイザーズ(Savvy Advisors)の資産マネジャーであるドリュー・マーティーノ氏は、個人差はあるが、基本的に資産の10%以上をゴールドなどの代替投資に振り分けることは勧めていないそうだ。 「すでに株式と債券からなるポートフォリオを所有している一般の投資家にとっても、今はゴールドを買うのに最適な時期だと思う」とマーティーノ氏は言う。しかし、こう続けた。「ほかの資産がない状態で、ゴールドだけに投資することは勧めない」 検討に値するほかの選択肢として、ゴールドのETFおよび投資信託を挙げることができる。実際のゴールドを所有するのとは違って、ゴールドのファンドの方が流動性は高い。しかし、この場合、実際にゴールドを所有しているわけではない。さらに、ゴールドのファンドの価値は、ファンドを運営する会社に大きく依存するため、市場リスクにさらされることになる。 持続可能な投資とは、変動する市場環境に耐える力をもつ実績ある資産で堅固な基礎を構築することに集中する投資を指す。ポートフォリオをゴールドで分散させようとするなら、「しっかりと価値評価を行ない、調査をして、できるだけたくさんの情報を集めること」とパトリック氏は言う。「そうすることで、成功する確率が高くなる」