小池都知事「介護職の人材確保は社会全体のニーズ」 SOMPOケアが介護の仕事を描いた漫画を都内の小学校と図書館に寄贈
小池百合子東京都知事が12月19日、介護職の人材確保について「社会全体のニーズ」などと語った。 都知事はこの日、都庁で行われた「介護を学ぶ学習まんが『大研究! 笑顔をつなぐ!介護の仕事』贈呈式」に出席した。贈呈式では刊行元のSOMPOケア株式会社の鷲見隆充代表取締役CEOから都知事に同書が贈呈された。 この漫画は主人公がおばあちゃんの骨折をきっかけに介護について知っていくストーリー。主人公は「介護とは何か」ということを始め、高齢による身体の変化や施設介護サービス、在宅介護サービスといった介護保険制度、そして介護現場に導入されているさまざまな最新テクノロジーなどを学んでいく。また介護の現場で働くさまざまな人にも出会い「どのような役割を担うのか」「どのような思いで働いているのか」といったことも知っていく。 都知事は「今年6月にSONPOケアの研修所を視察させていただいた。2025年問題、いわゆる団塊の世代の方々が後期高齢者になるという時代となる。それに伴い、介護に携わる人材もこれからますます必要になってくる。介護の人材の確保というのは社会全体のニーズだと思う。今回、都内の小学校1300校、そして380の図書館にこの漫画を頂戴するが、子どもたちが漫画を通じながら介護の必要性、そしてその人材が必要ということを学んでくれればと思う。これからますます安心で安全な社会づくりが必要とされている。子どもの頃から社会の仕組みや介護の大切さを楽しく学んでいくことが必要だと思う」などと挨拶した。
鷲見氏は「介護職は人が足りていない。若い人の力、シニアの人の力、外国籍の人の力、そしてデータテクノロジーといったものを使っていかないといけない。我々、介護の仕事はかつて3Kと言われていた時があった。それを私たちSONPOケアは“変えていく”“価値ある”“感動できる”のニュー3Kに変えたいという思いがある。子どもたちのあこがれの仕事にしていこうということで、この介護の本を刊行した。そしてキッザニア東京にもパビリオンをオープン、あと、東京にある施設で月1回ではありますが子ども食堂をやっており、全国で3万人の子どもたちが我々の食堂にも来ていただいている。一生懸命頑張っているので、引き続きよろしくお願いできればと思っている」などと語った。 その後、都知事と鷲見氏は介護職の人材確保における現況、介護の現場に導入されているテクノロジーなどについての情報交換を行った。 なお同書は非売品のため、図書館以外では電子ブックでの閲覧となっている。