「引きこもり」「替えがきく」…検事の侮辱、謝罪なく国賠提訴を検討
岸田文雄・元首相の襲撃事件で逮捕された木村隆二被告(25)に対し、和歌山地検の男性検事(36)が取り調べで「引きこもり」「替えがきく」などと繰り返し侮辱した問題で、被告の弁護団が6日、和歌山市内で記者会見を開いた。検察から謝罪はないとした上で、国家賠償請求訴訟を起こすことを検討していると明らかにした。 【写真】和歌山地検に入る木村隆二容疑者=2023年4月17日午前8時49分、和歌山市、柴田悠貴撮影 赤木俊之弁護士は、取り調べが録音・録画されていた点に触れ、「録画によって状況が客観的に分かるようになったのは進歩だが、不適切な取り調べの抑止になっていない」と指摘。「こういう取り調べしかしてこなかったから、つい出てしまったのだろう。個人だけでなく、組織の問題でもある」と話した。 「(木村被告は)黙秘しますと言っているのだから、それで取り調べを終えるべきだった」とし、「不適切な取り調べで精神的に損害を受けた」と主張。抗議をしても謝罪はなく、木村被告の意思を確認した上で民事裁判を起こすことを検討する、と述べた。
朝日新聞社