「早く止められちゃった」流血TKO負けの元RIZINガール・あきぴが流した悔し涙「絶対に勝ちたかった」
MMAデビューするまで格闘技に惹かれる理由「勝ちたい、強くなりたい」
格闘技イベント「DEEP JEWELS 47」が23日、東京・ニューピアホールで行われた。RIZINの元ラウンドガールであるあきぴ(36=ABLAZE八王子)がMMAデビュー。吉川桃加(JAPAN TOP TEAM)とストロー級3分×2R、アマチュアSルールで対戦し2R・TKO負けを喫した。大会後、囲み取材に応じ、悔し涙を流した。 【写真】「まさに美人」とうっとり、DEEPデビューを果たしたラウンドガールが肉体美を披露したショット 実力差ある相手に気持ちが前に出ていた。柔術歴3年、これまで多くの柔術の試合を経験しているが、この日のあきぴはパンチ主体で先に当てていた。吉川にチョークを極めにいかれ、膝蹴りを入れられても前に出る。被弾は多かったが確実にストレートは相手の顔面を捉えていた。 1R半ばからは出血が激しかった。鼻から大量の血が流れていても決してひるむことはしない。2R直前のドクターチェックでも医師に対し力強く「大丈夫」と返し、根性を見せていたが、最後は経験で上回る吉川にマウントポジションを奪われグラウンドパンチを被弾しTKO負けとなってしまった。 誰もが想像していない展開となったこの試合をこう振り返る。 「寝技のイメージあると思うんですけど、打撃をとにかく下手でも3年間頑張ってきました。『KOしたい』『絶対前に出るぞ』って頑張ったんですけど……。情けないというか申し訳ない。応援してもらった方に申し訳ない結果になってしまいました」 囲み取材中も鼻血が流れ出した。顔の右部分も腫れ始めていた。激しい打撃戦だったことをうかがわせるが「ちょっと打撃でビビッて引いちゃう場面とかも自分で分かって悔しかった。打撃が効くとこんなにグラグラするんだとか学びになりました」と初体験を冷静に回顧していた。
「絶対勝つまでやる」と前を向く
試合前の期間には「怖い」と本音も漏らしていた。当時の心境について「ネガティブなイメージもしていて、『すぐにKO負けしたらどうしよう』とか。ちょうど1年前にチョークで負けてしまったので、『また同じ思いしたらどうしよう』とか……。アマチュアなのにこんなに応援してもらっていて負けたらどうしようという思いで怖かったです」と明かした。 ラウンドガールの華やかさからは想像できない泥臭さと根性を見せた。レフェリーに止められ負けてしまったが「早く止められちゃった」と悔しさをあらわに。さらに「早く試合がしたいし、明日にはもう練習したいです」と気概を見せた。 被弾しても前に出られた理由を問われると悔し涙を流し「絶対に勝ちたかったから」と言葉を絞り出していた。 ラウンドガールとして近くで見てきた格闘技選手に憧れ3年前に柔術を始め、昨年にはグラップリング戦デビュー。そしてこの日、ついにMMAデビューをした。原動力は「勝ちたい、強くなりたい」だ。 「やっぱり勝ちたいですね。強くなりたい。負けてもまた立ち上がる姿とかにたくさん勇気をもらってきたので、私も勝てるように頑張りたい」 「絶対勝つまでやる」と前を向くその表情は立派な格闘家だった。
ENCOUNT編集部