日経ビジネス電子版、5年ぶりのリニューアル:3つの”タイム”を軸に編集体制・コンテンツも変更
タイムリーの軸では、タイミング、時期を捉えて接触機会を最適化するようにした。たとえば有料会員向けの新機能として、45のトピックから自分の興味・関心のあるトピックを選んでタブとしてメニューに表示し、ドラッグアンドドロップで順番を変えられるようにした。
そしてトップページの構成は、曜日によって変更できる。たとえば、雑誌の発売日であれば雑誌を押すような構成に、土曜日であれば後述する「タイムマシン」をファーストビューに置いている。スクープがあれば、それを押し出すように手動で変更することも可能だ。デザインを4パターン用意しており、切り替えられるようにしている。
また、TIPS OF THE DAYというショートコンテンツは、日めくりカレンダーのように毎日変わるコンテンツで、経営者の名言や、リーダーシップの心得など記事から引用した言葉を紹介している。引用記事があればその記事にリンクする。
■ [その(3)] タイムレス
タイムレスでは、過去のコンテンツを価値に変えることを目指している。「タイムマシン」は検索機能の拡張だが、あるキーワードに対して、何年前から話題になっていたのか、日経ビジネス電子版での記事の本数がグラフィカルに表示されるようになっており、過去の記事をたどることもできる。
┌────────── 日経ビジネス電子版は過去の記事にも時代を超えた価値があります。ある経営者のインタビューについても、年代を俯瞰してみることで得られる発見があります(原氏) └──────────
想定以上に使われている投票機能。読者の一言、言いたい気持ちにマッチしたか
リニューアルにあたって、さまざまな機能が追加されたが、利用率が想定以上に高まったのが投票機能だ。以前は、記事の末尾に「役に立った/役に立たなかった」という二択を置いていた。リニューアルで「仕事に役立つ」「新たな気付き」「もっと知りたい」の3つに投票できるようにしたところ、想定外に利用率が高いという。
┌────────── 投票してもインセンティブはありませんが、純粋に記事を読んで意思表明をしたいというニーズにマッチしたのかもしれません。副次的な効果として、記者のモチベーションがアップしました。投票結果は今後のコンテンツを考えていく上でも非常に参考になります(原氏) └────────── なお、今回のリニューアルに対してのユーザーの反応は、Xでは7割が好意的な評価だという。