『TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー』ダニー・フィリッポウ監督&マイケル・フィリッポウ監督 自分の内なる声を信じろ!【Director’s Interview Vol. 379】
若者を描くのにSNSは必須
Q:幽霊、悪魔、暴力、などなど“怖いもの”は色々ありますが、お二人にとって一番怖いものは何ですか。 ダニー:人との接触が無くなることや、孤独になることが個人的には恐怖だね。外的要因ってあまり怖くなくて、呪われていると評判の場所に7箇所ぐらい行ったけど、結局何も起こらなかったよ(笑)。 マイケル:僕たちはいつも、怖いところをわざわざ探しに行くんだ(笑)。呪われていると言われた場所で寝てみたりもしたけれど、特に怖くもなかった。僕は感情的なものが怖いね。 Q:日本では“こっくりさん”という降霊術がありますが、この映画で取り上げられているように、オーストラリアでも降霊術はスタンダードなものなのでしょうか。 ダニー:“ウイジャボード”という“こっくりさん”みたいなものはあるけれど、それよりもオーストラリアでは、呪われた場所に行くことが人気だね。例えば、自転車に乗っている人が激突して死んだと言われる場所に行って、その人が死んだ時刻と同じ時刻に同じスピードで自転車を漕ぐと、死んだ人のヘッドライトが見える…。といったことを皆喜んでやっているよ(笑)。 Q:劇中ではSNSが効果的に使われていました。 マイケル:僕たちはSNSについての映画を作りたかったわけではなく、若者についての映画を作りたかった。でも若者を描くとどうしてもSNSがくっついてきてしまうんだ。 ダニー:映画用の偽物SNSは使いたくなかった。だからオーストラリアで流行っている“Snapchat”に許可を取って、実際のSnapchatを映画で使わせてもらった。そういうシーンで偽物のSNSが出てくると、観ている人が興醒めしちゃう。でも今回は、SNSは目的ではなく、あくまでもSNSを活用している若者の世界を描きたかったんだ。 マイケル:実はブックフェイスっていう、偽物SNSを出しているんだ(笑)。でもそれはすぐにフェイスブックと分かるから大丈夫かなと。
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