レクサス「LX」を一部改良。新開発ハイブリッドシステムを搭載した「LX700h」を世界初公開
新しいハイブリッドシステムを開発して搭載
2024年10月10日、レクサスはフラッグシップSUVのLXを一部改良し、またレクサス初の新ハイブリッドシステムを搭載したLX700h(プロトタイプ)も発表した。なお、2024年末以降、順次各地域で発売予定のため、日本仕様もグレードや車両価格などの詳細は発表されていない。 【写真はこちら】「人と自然とモビリティの共生」の実現を目指す「レクサス オーバートレイル プロジェクト」にちなんだ専用装備と内外装色“オーバートレイル(OVERTRAIL)”を追加設定した。(全11枚)
LXは、「世界中のどんな道でも楽に・上質に」をコンセプトとして、世界中のあらゆる道での走行に耐えうる運動性能と、レクサスらしい上質な乗り心地を両立するフラッグシップSUVだ。現在、世界約50カ国以上で多くのユーザーに愛用されている。 LXの初代は1996年にランドクルーザー80をベースに登場。現行型はランドクルーザー300をベースに2022年に登場した4代目となる。なお、日本では2015年の3代目マイチェン時から導入されている。 さて、LXはレクサスのラインナップでは唯一、電動車(ハイブリッド車も)が設定されていなかった。今回、LX700hの導入にあたり、LXが代々培ってきた「信頼性」「耐久性」「悪路走破性」を電動化においても守り抜くことを第一とした、新しいパラレルハイブリッドシステムを開発した。 これは駆動系の“フルタイム4WD”、“トランスファー Loレンジ”、“トルクコンバーター付きAT”を電動化においても維持すべく、V6 3.5Lツインターボエンジンと10速ATの間に、クラッチを有する「モータージェネレーター」を配置した、パラレルハイブリッドシステムだ。 しかも、従来のレクサス パラレルハイブリッド車には装備されないオルタネーターとスターターを標準装備し、万が一ハイブリッドシステムが停止してもスターターでのエンジン始動ができる。さらにオルタネーターで発電した電力を12V補器バッテリーへ供給することで、エンジンのみでの退避走行を可能にしている。
レクサスらしい「対話のできる走り」を追求
リアフロアに搭載したハイブリッドメインバッテリー本体を、上下に分割した防水トレイでパッキングする防水構造を採用したことにより、深水路等での水の侵入を防ぎ、エンジン車同等の渡河性能700mmを確保した。 また、応答性の良いモーターのトルク特性と大排気量ツインターボエンジンを組み合わせ、低速ではアクセル低開度からレスポンスの良いリニアな発進・加速を、アクセル踏み込み時や高速域においては大トルクを活かした力強く伸びのある加速を実現し、レクサスらしい「対話のできる走り」を追求している。 オフロードではトランスファーのLoレンジでもモーター駆動をレクサスとして初採用。マルチテレインセレクトの各モードと組み合わせ、繊細なアクセル操作が要求される岩場やダート、深雪路等においてはモーターのみでの走行も一部可能とした。 モータージェネレーターの追加で車両重量が増加したり、リアフロアにメインバッテリーを搭載するなどの関係で、専用のクロスメンバーを新設したり、GA-Fプラットフォームも改良されている。 インテリアでは、12.3インチの大型フル液晶メーターや、エレクトロシフトマチック(ハイブリッド車のみ)、フロント席リフレッシュシート(エグゼクティブはドライバー席)などを採用している。 プロアクティブドライビングアシストやレクサスチームメートなど、先進安全技術の「レクサス セーフティシステム+」もアップデートされて搭載されている。