“成功率90%”修理人 “捨てずに直す国”タイからSOS「夢の野外映画」映写機を修理
■SOS続々 “形見の音色”をもう一度
一年前、今井さんのちょっと変わった夏休みに密着。行き先は、沖縄の離島・竹富島。 島民 「電器店がないんですよ。直したくても直せないって結構ある」 あえて電器店がない離島へ行き、困っている島民の家電を修理したんです。 今井さん 「その場所特有の故障っていうのがある。色々な経験をするのはいいですよね」 普段とは違う環境で修理を体験できることが、今井さんの職人魂に火をつける!というわけで…。 今井さん 「すごいのが売っている。カブトガニだ」 観光も楽しみつつ、せっかくなら他にも依頼がないか現地の通訳さんに探してもらったところ、やってきたのはバンコク市内の一軒屋。待っていたのは年代モノのオーディオ機器でした。 それは60年以上前に製造された日本製のレコードプレーヤー付きの真空管ラジオ。 修理を依頼したのは、プラサートさん(59)です。 依頼人 プラサートさん 「物心がついた時にはこの家にありました。幼いころ父がかけて聞かせてくれていた。いつか修理できる機会を、ずっと待っていた」 5年前、他界したプラサートさんの父。ラジオや音楽を聞くことが大好きだったお父さんが、大切にしていた形見だといいます。 プラサートさん 「父にいつも教えられていた。モノは使える限り大切に使い続けることを」 早速、点検を開始。 今井さん 「スイッチ壊れているね」 プラサートさん 「(スイッチを)回しても音が出ないんだ」 電源スイッチが壊れています。 今井さん 「古いから、まぁ仕方がないね。色々あるね。まぁ最善を尽くしましょう。とりあえずバラしてみましょう」 スイッチの部品の中を見てみると…。 今井さん 「割れてる」 電源をつけるための部品が、中で割れていました。 今井さん 「まぁこれだけ年数経っていたら経年変化でバキッと折れちゃったんだろうね」 溶接をしてガッチリつけます。すると…。 今井さん 「入ったね。直ったね、スイッチ」 とはいえ、かなりの年代モノ…。至る所にガタがきていました。 今井さん 「ノイズがあるね」 ノイズの原因は長年蓄積した内部のサビやほこり。 今井さん 「真っ黒だね」 サビをカッターで削り落とし、細かなほこりはスプレーで徹底クリーニング。