予算も時間も人も足りないプロジェクト…メンバーのやる気を出す「マネジャーの声掛け」【勤続46年・元ソニー社員が解説】
会社の重要なプロジェクトを任される「プロジェクト・マネジャー」。できるプロジェクト・マネージャーはどのような能力をもっていて、メンバーに対しどのような行動をとっているのでしょうか? 本記事では、小山透氏の著書『常勝! プロジェクトを成功に導くマネジメントの定石 立ちはだかる壁を乗り越えるプロジェクト成功の鍵とは』(ごきげんビジネス出版 ブランディング)より、マネジメント能力を高める方法について解説します。 【肩書別】大卒サラリーマンの給与推移…役職なし/係長/課長/部長<令和4年賃金構造基本統計調査>
できるプロジェクト・マネジャーがもつ「人間力」
できるプロジェクト・マネジャーは、どのような能力をもっているのでしょうか。また、どのような行動をとっているのでしょうか。 人間力を磨くコツは、人間力を向上させるためのサイクルを回すことです。元PMI日本支部の会長である神庭弘年氏のセミナーを複数回聴講しました。毎回興味深い講演で、その中で必ず話をされる教訓があります。それを参考に自分自身が理解を深めるために、できるプロジェクト・マネジャーが人間力を磨くための考え方や行動特性を「人間力向上サイクル」としてまとめました。これを「PARSH(ペルシャ)」サイクルと名付けました。 【PARSHサイクル】 ・Prepared:引き受けた任務を、まっとうする覚悟を決める ・Act:プロフェエッショナルにふさわしい行動を実践する ・Reflection:試行錯誤を繰り返し、振り返りで内省する ・Share:自分で工夫したアイデアやノウハウを他者と共有する ・Habit:人間力向上のサイクルを回し続けて習慣化する 図表は、人間力向上のための「PARSH(ペルシャ)」サイクルです。 人間力の9つの要諦を磨くために、人間力向上「PARSH」サイクルを回し続け、バランスよく身につけることで人間として成長できます。しかし人間力を高めるには、まず自分は最終的にどうなりたいのか、何を成しとげたいのかを明確にすることが大切です。 自分自身の存在意義や使命、働く目的などを文書化したり、自分が大切にしたい価値観を明確にしたりすることで、意思決定や行動の軸がブレなくなります。一貫性をもった決断や言動は周囲からの信頼にもつながります。ありたい姿がなかなか思い浮かばない場合は、過去を振り返ってみるのが効果的です。