海外メディアは村田諒太のTKO防衛と今後をどう伝えたのか?「衝撃で締めくくる」「悩ませる挑戦者は多くない」
ボクシングのトリプル世界戦が23日、横浜アリーナで行われ、WBA世界ミドル級王者の村田諒太(33、帝拳)が同級8位のスティーブン・バトラー(24、カナダ)を5ラウンド2分45秒に右ストレートの5連発から左のショートフックで倒しTKO勝ちを収め初防衛に成功した。海外のボクシング専門メディアも次々と速報で村田のTKO勝利を伝えた。 米国のメジャーなボクシングサイトの「ボクシングシーン」は「村田がバトラーを5ラウンドでノックアウト」との見出しを取って速報。 「この12カ月は、村田にとって、その1年前よりもはるかに記憶に残るものになった。ミドル級正規王者を2度獲得した現王者(の村田)が日本の横浜にある横浜アリーナで月曜日の夜、スティーブン・“バンバン”・バトラーを一方的な5ラウンドノックアウトで仕留め、2019年を衝撃で締めくくった」と絶賛した。 記事は「村田の右のパンチは、均等かつ効果的で、第2ラウンドにパワーで相手のパンチを乗り越え、試合をコントロールした。バトラーの右目のまわりが、腫れ始め、村田の猛烈なジャブの効果で、クリーンな右のパンチがさらに上乗せされる準備が整った」と、試合展開を正確にレポート。 「戦いが続くにつれてバトラーの形勢は悪くなった。村田は相手からの反撃を恐れる必要がなくなり攻撃的なボクシングを続けた。バトラーのパンチは、5ラウンドに入ると失速。村田に触れるためだけのように繰り出され、何のダメージも与えなかった。村田は、その隙を見逃さず、5ラウンドの終盤に右のパンチでバトラーをぐらつかせた。5カ月前に(ロブ・ブラントから)ミドル級のタイトルを取り戻したときのように、村田はためらうことなく戦いを終わらせた。バトラーは、時間を多く残す中でコーナーに追い込められ、村田はガードを割って入り相手をキャンバスへと叩きつけた。この流れは、レフェリーのラファエル・ラモス氏が試合を即座に止める説得力が十分にあった」と、TKOシーンを描写した。 記事は、村田の今後についても触れ、「村田陣営は、もし160パウンド(ミドル級)に戻ることがあれば、WBA世界同級スーパー王者のサウル・“カネロ”・アルバレス(メキシコ)、そして2度王者に立ったゲンナジー・“GGG”・ゴロフキン(カザフスタン)といった有名選手との対戦機会を模索して交渉を続けている。だが、より可能性のあるシナリオは、契約上の対戦義務が残っているロブ・ブラント(米国)との第3戦でブラントのリングに戻る準備が整い次第、動くだろう」と、次戦はブラント(米国)とのラバーマッチが有力との見解を示した。