聖なる光は「ウナギ」の電気から…三重・鳥羽水族館でクリスマスイベント
三重県鳥羽市の鳥羽水族館で、デンキウナギの放電に合わせて光るクリスマスツリーが飾られている。水族館ならではのクリスマス企画で、貴重な生き物の生態を知ることもできる。25日まで。
水槽とツリーをつなぎ、放電すると電飾が一斉にピカリ
「デンキウナギのビリー! クリスマス」と名付けられたこのイベントは、2011年に初めて催されて以来、同館の恒例行事。 デンキウナギは南米アマゾン川にすみ、全長2メートル以上になる大型の魚類。体の大部分に発電器官を備え、えさになる生き物を麻痺させたり、敵から身を守ったりするために、アルカリ乾電池500個分ほどにあたる600~800ボルトの電気を発する。 現在、同館には4匹のデンキウナギが飼育されており、普段から水槽の中で発生される電気を調べている。
今月3日からは、その水槽とクリスマスツリーを電線でつなぎ、電飾を光らせる「ビリビリツリー」の公開を始めた。てっぺんには星型の電飾が、真ん中と足元にはサンタの格好をしたデンキウナギのぬいぐるみが置かれている。 館内ではデンキウナギとツリーを見比べ、ツリーが輝くと驚いた様子で見上げる来館者の姿が見られた。 実際には、一部の電飾が通常の電気で常時点灯しており、デンキウナギが放電すると別のスイッチが作動して、さらに多くの電飾が一斉に輝くつくりになっているという。
土日にはジュゴンとマナティーにサンタからプレゼント
24日には、国内で同館だけが飼育しているジュゴンの「セレナ」に、サンタ姿のダイバーが好物のアマモ(海草の一種。動画中には「海藻」とありますが誤りです)をプレゼントするイベントも開催。25日には、アフリカマナティーの「みらい」にサンタダイバーがニンジンをプレゼントする。 同館は「水族館ならではのクリスマスの演出を楽しんでもらいながら、動物たちへの興味も深めてほしい」と呼び掛けている。 (文・関口威人、動画撮影・加藤直人/nameken)