64歳で「貯金1500万円」の会社員。持ち家だけど、夫婦で「月20万円」の年金額が不安。シルバー人材センターで働けばなんとかなる? 平均的な収入や注意点を解説
年金だけで老後の生活費が足りなければ、年金をもらいながら、できるだけ長く働くことも大切です。ただ、働き続ける場合でも、時間にゆとりのある働き方を希望する人も多いのではないでしょうか。そのような人にとって、シルバー人材センターの利用は選択肢の1つになります。 本記事では、シルバー人材センターで働くとどれくらい老後生活の糧になるのか、持ち家で貯金1500万円、年金は月20万円の世帯を例に解説します。また、収入が得られなくなった場合の対処法なども解説しますので参考にしてください。 ▼65歳から70歳まで「月8万円」をアルバイトで稼ぐと、年金はどれだけ増える?
シルバー人材センターとは
シルバー人材センターとは、60歳以上の人などを対象に、短期の手軽な仕事を紹介する団体です。センターは市区町村単位で設置され、都道府県に指定された社団法人として公益的な活動を行っています。 設置の目的は「高年齢者の能力活用、生きがいの充実や社会参加」などとなっており、実施されるのは「高年齢者等の雇用の安定等に関する法律」に基づいた事業です。 センターで働く人にとっては、会社のような雇用関係もなく、月10日ほど無理なく働いて報酬を得られるのが大きなメリットになります。得られる収入は全国平均で月3万円から5万円ですが、少しでも追加的な収入が欲しいと考える人には選択肢の1つです。 仕事は事務やサービスに加え、庭木の剪定(せんてい)といった技能的な業務など多様な分野があり、会員が希望する分野やそれまでのキャリアも参考に割り振られます。 会員同士の交流もあり、生きがいや社会参加の観点でも有意義でしょう。入会資格は、原則60歳以上の健康で働く意欲があるなどです。会費の支払いも必要ですが、年間2000円から3000円ほどの地域が多く、それほど大きな負担ではないでしょう。
シルバー人材センターを利用する際の注意点
シルバー人材センターは、会員に公平に就労機会を提供するため、通常はローテーションでの就業です。また、希望する仕事が必ずあるわけではなく、報酬や就業日数は保障されていないため、収入が安定しないかもしれません。 また、受け取る報酬は配分金であり、給与ではありません。そのため雑所得の扱いとなり、一定の金額を超えると確定申告も必要です。