48歳、私が若いころは「長時間働くのが偉い」とされていましたが、最近の若手社員は「定時帰り」が当たり前のようです。私も「タイパ」というのを意識すべきでしょうか?
時代の変遷に伴って、働き方や価値観は変化します。10年~20年が経過すれば世の中の流れやトレンドも大きく変化することもあり、以前は常識だったことが「非常識」となっているケースは少なくありません。 今回は、毎日定時で帰宅する若手社員に対して、モヤモヤとした感情を抱いている上長の悩みを解説します。 ▼毎日「8時50分」から朝礼が! 定時は9時だけど「残業代」は請求できる?「義務」か判断するポイントとは?
若手・就活生が希望する働き方
現在48歳のAさんは中間管理職で、10人ほどの人数をまとめています。「ざっくり言うと30歳以下の若手社員でしょうか。全員が残業せずに毎日定時で帰っています。私が同じくらいの年代の頃は毎日終電近くまで残業して仕事を覚えていたことを考えると、ギャップを感じますね」と語ります。 Aさんが若手社員のころは「仕事のやり方は先輩の仕事ぶりを見ながら学べ。できないなら残業して覚えろ」という価値観が横行していた時代。Aさんは「さすがに昔の価値観を今の若者に押し付ける気はありません。ただ、このような働き方で若手社員はキャリアに必要な経験やメンタルなどを鍛えられるのか、疑問に思います」と語っています。 「転職サイト比較Plus」を運営する東晶貿易株式会社が行ったアンケート調査によると、20代のうち「将来役職者になりたい」と考えている人の割合は22.4%でした。また、出世欲のない20代が出世したくない主な理由は「責任のある仕事をしたくない」で、僅差で「プライベートを大事にしたい」が続いています。 さらに、新卒向けダイレクトリクルーティングサービス「キミスカ」を展開する株式会社グローアップが行ったアンケート調査によると、「入社する企業を選ぶ際に重視すること」という質問に対して最も多かった回答は「勤務条件(給与、福利厚生、ワークライフバランス、勤務地など)」が1位でした。 「事業内容」「職種」「社風」をおさえて1位になっていることを考えると、「どんな環境でどんな仕事をするか」よりも「自分の時間をしっかりと確保できそうか」という点を重視している傾向が見てとれます。