48歳、私が若いころは「長時間働くのが偉い」とされていましたが、最近の若手社員は「定時帰り」が当たり前のようです。私も「タイパ」というのを意識すべきでしょうか?
中堅社員・管理職は「タイムパフォーマンス」「付加価値」に意識を向けることが大切
仕事を覚えたりコツをつかんだりするためには、ある程度時間をかける必要があるのは確かでしょう。しかし、所定労働時間内に成果物や付加価値を生み出しているのであれば、労働時間が短くても特段問題はありません。 昭和や平成初期では労働時間の長さがもてはやされていましたが、現代では効率性が求められています。そのため、中堅社員や管理職は「付加価値」「タイムパフォーマンス」を意識することが重要となるでしょう。 実際に、働き方のコンサルティングを行う株式会社ワーク・ライフバランスが行った調査によると、業績が向上した企業で実践していた取り組みとして多かったのは以下のとおりでした。 ●部門間連携を強化する取り組み:45.1% ●残業削減に向けた数値目標の設置:26.6% ●不要な業務の削除:24.5% ●ノー残業デーや定時退社の促進:24.0% 以上のように、労働時間を増やすのではなく、長期的に減らすための取り組みが業績向上につながっていることがわかります。 8時間で100の成果物を生み出す従業員と6時間で100の成果物を生み出す従業員を比較した場合、後者のほうが高い能力を有しているのは明らかです。このように、労働時間の長さは正義ではありません。 また、近年は成果主義を導入する企業も増えつつあることから、労働時間ではなく「どのような付加価値を生み出したのか」という点に着目すべきでしょう。 チームに高い付加価値を生み出してくれる従業員がいれば、上司としても仕事を安心して任せられます。従業員がパフォーマンスを発揮できるように配慮すれば、チーム全体の成績や上司としてのマネジメント能力が評価されるきっかけにもなるかもしれません。 その結果、昇進や昇給という形で自分にもメリットをもたらしてくれる可能性が期待できます。労働に対する考え方や意識を変えることで、自身のキャリアにも良い影響を与えてくれるでしょう。