【中国】銀聯国際、英ワイズと海外送金で提携拡大
中国決済サービス大手の銀聯国際(ユニオンペイ・インターナショナル)は16日、英フィンテック(ITを活用した金融サービス)大手のワイズとの提携を拡大すると発表した。海外から中国への送金サービスを拡充し、中国人に加えて「銀聯カード」を保有する外国人も海外からの送金を受けられるようにする。一部送金サービスの取引時間も広げ、24時間365日対応する。 ワイズは国・地域をまたぐ越境送金(海外送金)を手がけるフィンテック企業。両社は、ワイズのウェブサイトまたはスマートフォンアプリから銀聯カードに人民元を送金するサービスを共同で手がけている。 今回の提携拡大で、送金の受け取り側を中国人だけでなく中国にいる銀聯カード保有者に広げ、日本やマレーシア、シンガポール、米国など45カ国・地域から送金できるようにする。中国で働いたり学んだりしている外国人のニーズに対応する。 ■国内決済でウィーチャットと連携 外国人の中国での決済環境も改善する。銀聯国際は17日、インターネットサービス大手の騰訊控股(テンセント)が手がける電子決済サービス「微信支付(ウィーチャットペイ)」と提携すると発表した。韓国の「ネイバーペイ」やタイの「Kプラス」など8つの海外決済アプリを銀聯カード(デジタルカード含む)とひも付けることで、各アプリからウィーチャットペイのQRコードを読み取って支払いできるようにする。 それぞれの現地通貨は自動で人民元に両替されるという。 中国では個人商店などで店側が掲示するウィーチャットペイのQRコードを利用者が読み取って決済することが多い。 銀聯国際は今後、マカオや東南アジアなどの地銀とも提携を広げ、同機能を導入していく方針。 銀聯カードは83カ国・地域で発行され、発行枚数は2億5,000万枚を超える。