「会いたい。話したい。無性に」 特攻隊員の“最後の声”
館長を務めるのはトメさんのひ孫にあたる、鳥濱拳大(けんた)さんです。 鳥濱拳大さん 「80年も経つと手紙が黄色くなってしまったり、(建物が)雨漏りしたり…。維持には結構お金がかかります」 拳大さんは、一時閉館も考えたといいますが、現在はクラウドファンディングで寄付を集めるなどして存続の道を模索。遺書や資料館を残していくことが、“戦争風化の歯止め”になると考えています。 鳥濱拳大さん 「遺族の方々が『ひいおじいちゃんの遺品を置く場所がない』と言って寄付という形で入れてくださることも多いんです。(特攻隊員が)手紙に書いた思い、彼がどういった思いでこれを書いたのかを残していくのが、私の役割だと思っています」
戦後、トメさんは特攻隊員たちの言葉や、彼らへの思いを語っています。 鳥濱 トメさん 「自分なんかの年を全部あげるから、おばさん長生きをしてくださいねと。時には蛍になって帰ってくるからという人もいましたよ。敵機が何機来ても、おばさんのうちだけは守ってあげるからと。偉かったですよ」
「一つしかない命を投げ捨てて散っていった若者たちの事、私たちは忘れてはいけない」 鳥濱トメ