【高校野球】水戸一&水戸商ナインが「野球未経験の小学生に対する体験野球教室」開催…計2回で210名が笑顔でプレー
茨城県内屈指の名門進学校・水戸一と1999年センバツ準優勝校の水戸商が8日、水戸市三の丸の水戸一グラウンドで「野球未経験の小学生に対する体験野球教室」を開催した。 水戸一硬式野球部OB会「水府俱楽部」と水戸商野球部OB会「魁倶楽部」が、「小学生にもっと野球を楽しさを知ってもらい、地域の野球の普及につなげたい」という思いから、茨城県高野連との共催により企画した。 指導員を水戸一と水戸商の両校野球部員が務め、高校球児と一緒に野球を楽しみながら学ぼうという企画。当日の野球教室の内容については、企画から準備、当日の進行まで、全て両校の野球部員が担当した。 この日は110名の小学生と保護者が来校。「投げる」「捕る」「打つ」「走る」「バントする」…など、テーマの異なる10個のブースが水戸一グラウンドに用意された。 10班に分けられた小学生が「ストラックアウト」「始球式」「ポイントバッティング」「ベーランリレー」「バント」といったブースを順番に回り、ブースを担当する野球部員と一緒になってそれぞれのプレーを楽しんだ。 野球をするのが初めてという小学生に対しても、両校の野球部員から「ナイスボール!」「ナイスバッティング!」「惜しい!」など励ます声が飛び交い、上手にプレーできた小学生からは喜びの声が上がるなど、約2時間30分の間、グラウンドには、小学生と高校生の元気な声が響き合った。 この体験野球教室は11月24日の開催に続き、2度目。当初は定員50名で募集したところ、募集開始2日足らずで50名を超え、急きょ定員を100名に増やしたが、数日でこれも超過。結局80名もの申し込みに断りを入れることになった。 野球教室の発起人である水府倶楽部の船橋信正広報委員長が「これらの小学生にも参加してもらいたい」と第2回の開催を両校の野球部に打診したところ、水戸一の木村優介監督、水戸商の浅野謙太監督から快諾を得て、第2回開催が早期に実現したという経緯がある。 船橋広報委員長は「第1回終了後のアンケートでは、全ての参加者から『とても楽しかった』という回答をいただくとともに、『野球部員たちが、参加する小学生のことをよく考えて企画してくれたことが良く分かる内容だった』『このようなお兄さんお姉さんになって欲しいと思える、素晴らしい対応でした』『野球も勉強も忙しい高校球児の皆さん、頑張ってください』『両校の野球部を応援したいと思った。球場にも足を運んで応援したい』といった賛辞や励ましの声を多数いただいた」と説明。「地域の野球人口を増やしたいという趣旨で企画したが、両校の高校野球部員の励みにもなるし、野球を通じた地域交流・地域貢献にもなったと実感している」とコメントした。 この日参加した水戸市立笠原小1年の谷古宇敦大くんは「とても楽しかった。特にバッテッィングが楽しかった。高校生は優しかった。また参加したい」と話した。 次回の開催は未定だが、計2回でのべ210名もの小学生が参加した結果を踏まえ、「来年以降も積極的に開催してきたい」と船橋広報委員長。地域の子供たちの笑顔のため、両校ナインは今後も汗を流していく方針だ。
報知新聞社