Google系ロボタクシー、次の停車地は東京とマイアミ
米グーグル系自動運転開発会社の米ウェイモは2024年12月17日、東京で試験走行を始めると発表した。同社初の海外ロードトリップになるとしている。 タクシー大手の日本交通や配車アプリ大手GOと連携し、ウェイモの自動運転技術「Waymo Driver」の実証実験を進める。プロジェクトは段階的に進行し、初期フェーズは2025年に東京都心で始める。日本交通の乗務員が公道でウェイモの車両を運転し、主要地域の地図データを取得する。 対象地域は港、新宿、渋谷、千代田、中央、品川、江東の7区。使用する車両は、英ジャガーランドローバー(Jaguar Land Rover、JLR)グループの高級車ブランド「ジャガー(Jaguar)」の電気自動車(EV)「I-PACE(アイ・ペース)」である。 ■ 全米展開視野、人口600万人超の大都市圏に進出 一方、ウェイモは米国でセイフティードライバー(安全乗務員)が乗らない自動運転タクシー(ロボタクシー)サービス「Waymo One」の展開を拡大する。同社は2024年12月初旬、米南部フロリダ州に進出すると発表した。 まず、2025年にマイアミの市街地に車両を導入し、2026年にWaymo Oneの一般提供を始める。同社は既に米国の3都市でWaymo Oneを展開している。これらの実績を通じて、自動運転技術による旅客輸送サービスを全米規模に拡大したい考えだ。 ■ 「マイアミ進出はウェイモの自信の表れ」 マイアミで使用する車両もジャガーI-PACEだ。ウェイモによると、フロリダ州における当初のサービス提供エリアは、人口600万人を超えるマイアミ大都市圏の一部が含まれる予定。 同社は2019年からマイアミでテスト走行を実施しており、この経験を通じて、悪天候下における走行性能が高まったとしている。同社の広報担当者は、「様々な環境下での自動運転システムの性能について学習と理解を深めることができた」と自信を示した。 米CNBCは、「マイアミへの進出は、米国大都市圏の厳しい気象条件でも自動運転車を運行できるというウェイモの自信の表れだ」と報じている。 ウェイモは、ナイジェリア発のモビリティー支援企業、ムーブ(Moove)とも提携した。ムーブは、ウェイモが既にロボタクシーサービスを提供している、南西部アリゾナ州フェニックスで車両の整備や施設・充電インフラの管理を手がける。この提携はその後、マイアミ地域にも広げる計画だ。