美学のある人になるために、必要な「勇気」とは?
自分の感覚で選択していく。
まずは、選択しているということに意識的になってみましょう。そして、次は、自分の気持ちに素直になって選択していってください。まずは、最も簡単にできるところから。 スーパーに行ったら、自分が食べたいものを買う。本屋では、「これを読んでおかないとな」ではなくて、心が惹かれる一冊を買う。洋服も、「これが流行かな」ではなく、ときめく一着を買う。 「嫌いなはずだけど、なぜか気になる」という場合もあるかもしれません。その時は、「惹かれている」という事実を認めてそれを選んでみましょう。 わからなくなったら、頭ではなく、心と身体に訊いてみましょう。続けているうちに、自分がうれしい時の心身の感覚がより強く感じられるようになってきます。また、自分が喜ばないものを選択した時の感覚にも気付くようになってきます。 このように自分が満たされている感覚のことを、Co-Active®コーチング(筆者がファカルティを務めているCTIのコーチングの手法)では「響いている(Resonant)」と表現します。 自分の響きに従って選ぶことは、勇気が必要なことも少なくありません。「今日は珍しい服を着ているね」「そういうのが好きだったんだ」と驚かれるかもしれません。 でも、もしかしたら、「今日の感じ、素敵だね」「最近、楽しそうだね」と言われるかもしれません。仮に周囲の反応がよくなかったとしても、自分自身が満足しているということが体験できるかもしれません(それは素晴らしい体験だと思います)。 自分の感性に従って選んでみたものの、期待したほど心は弾まなかった、という気付きもあるかもしれません。何事にもハズレはあります。「なるほど、こういうのは違うんだな」と自分についての新しい発見があっただけで大収穫です。 周囲の反応も、自分がどう感じるのかも、実際にやってみるまではわかりません。新しいことをするのは、いつだって多少のリスクは伴います。「自分に素直になって選択する」という小さな一歩を踏み出している、そんな自分を応援しながら、やってみてください。