バイクのホイールには種類があるって知ってた? 見た目や機能による違いとは
用途によって使い分けられている「スポークホイール」と「キャストホイール」
そしてキャストホイールは、「鋳造」と呼ばれる製法で作られたホイールのこと。鋳造を「キャスティング」と呼ぶ場合もあることから、キャストホイールと命名されました。 鋳造は溶かした金属を型に流し込み、その後金属を冷やして固め、形成する方法。鋳造で作られたキャストホイールは軽量かつ頑丈でデザインも豊富など、自由度が高いのがキャストホイールの特徴です。 その製造の手軽さや強度などの安全性、利便性などにより、近年販売されている多くのバイクには、キャストホイールが採用されています。
そんなデザイン性が高く性能も優れているキャストホイールにも、デメリットはあります。 たとえば万が一の事故などでホイールが曲がったり割れたりした場合、わずかな曲がりであれば修正可能なスポークホイールとは異なり、丸ごと交換が必要。また、交換費用もスポークホイールに比べ、かなり高額になる事がほとんどです。 ちなみに、鍛造により作られた「フォージドホイール」というホイールも存在します。 鍛造とは、刀鍛冶のように金属を叩いて成型する製法のことで、鋳造は鍛造と製法が異なりますが、フォージドなどの刻印などがなければ、どちらも見た目はほぼ同じで区別することは困難。そのため、形やデザインを総じて、鍛造も鋳造もキャストホイールと呼ばれる傾向にあります。
このように、スポークホイールとキャストホイールは、維持費や剛性といった点で対極の性質を持っていることがわかります。 しかし近年では、レトロなテイストが好みである人向けに、見た目はスポークホイールで中身はチューブ不要のタイヤ装着が可能な「チューブレススポークホイール」という製品や、チューブレス化をさせるアイテムなどもラインナップされています。 それだけでなく、純正キャストホイールから色や形を変えたカスタムホイールも多く販売されているため、どのようなパーツがあるかを調べてみるだけでも、バイクライフを楽しめると思います。
Peacock Blue K.K.