妻が「家の近くより50円安いから」と、トイレットペーパーを自転車で「15分」の店で買っています。正直あまり節約にならないような気がするのですが、そこまでする必要はありますか?
円安や不安定な世界情勢の影響もあり、物価上昇が家計を圧迫しています。このため、食品や日用品を1円でも安く買って、少しでも節約したいと考える人は多いでしょう。 しかし、例えば徒歩3分のスーパーでは382円で買えるのに、328円で買うため、つまり54円安く買うために自転車で15分かけて買いに行くのは節約法として正しいのでしょうか? 本記事で、トイレットペーパーの消費量や手間を考えながら、正しい節約とは何なのか考えていきましょう。 ▼節約のためにトイレを「3回に1回」だけ流すのは危険! 節約効果とデメリットを解説
1人が1ヶ月に使うトイレットペーパーは4ロール
一般社団法人日本トイレ協会によると、1ヶ月当たりのトイレットペーパーの消費量は4人家族で16ロール程度で、つまり1人約4ロールです。 4人家族の消費量約16ロールで、1袋12ロールとすると1ヶ月で1.33袋、1年間で16袋使うことになります。1袋当たり54円安く買った場合、1年間で節約できる金額は864円です。 節約は積み重ねが大切なので、864円は必ずしも小さい節約とはいえません。しかし、自転車で片道15分、往復30分の手間をかけるだけの価値があるのか考えていきましょう。
30分かけて54円の節約は割に合わない
1回の買い物で1袋買うとすれば、30分で54円節約できたことになります。1時間当たりにすると108円です。しかし東京都の最低時給は1113円なので、パートやアルバイトをすればその10倍近くの価値を生み出すことができます。 最低時給を時間の価値と考えると、往復30分の手間をかけるのであれば557円以上を節約しなければ、働く分と同様の利益は得られないということです。
車の場合はより注意が必要。ガソリン代を甘く見ない
移動手段が自転車でなく自動車の場合は、節約するつもりが逆に損となることも多いので注意しましょう。例えば、ガソリンが1リットル160円、使う車が1リットル当たり20キロメートル走るハイブリッドカーだと考えます。1キロメートル当たりのガソリン代は8円で、往復7キロメートル走ると56円かかることから、節約にはつながりません。 安い商品を手に入れるために車を使う場合は、ガソリン代をしっかり考えましょう。時間をかけて安い商品を買えても、それ以上にガソリン代を費やしては本末転倒です。