ソシエダ久保「最高の試合」 古巣バルサ翻弄で2戦連続MOMに充実感「全てがうまくいった」
◇スペイン1部 Rソシエダード1―0バルセロナ(2024年11月10日) スペイン1部レアル・ソシエダードの久保建英(23)は10日、ホームのバルセロナ戦にフル出場し、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれる活躍で1―0の勝利に貢献した。フランス1部スタッド・ランスの中村敬斗(24)と伊東純也(31)はルアーブル戦のアベック弾で3―0の快勝を演出。日本代表アタッカー陣が15日から行われるW杯アジア最終予選2試合に向け、弾みをつけた。 場内が沸いた。前半30分だ。右サイドで久保がボールを持つと、鋭いドリブルから2人をかわして左足でシュート。GKの正面を突いたが、メッシをほうふつさせるような突破だった。前半終了間際にもカウンターの起点となって決定機を演出するなど攻撃陣をけん引。決勝点には絡まなかったが、2戦連続3度目のマン・オブ・ザ・マッチに選ばれたことが際立った存在感の証明だった。 「攻撃だけではなく守備でもこの(クラブの)ユニホームを着てプレーした中で最高の試合の一つ。できることは全てやったし、全てがうまくいったね」 加入3年目を迎えたクラブで公式戦101試合目を会心の勝利で飾り、久保が誇らしげに振り返った。倒したのは自身もかつて下部組織に所属したバルセロナ。過去の対戦で無得点だった日本代表は結果でも公式戦1勝9敗と圧倒されてきた。 リーグ首位を走る名門は今季ここまで公式戦7連勝。開幕から16試合連続得点で1試合平均3・44点を記録していたが、この日はそんな強敵を相手に11位のRソシエダードがシュート14本を浴びながら無得点に封じた。久保も前線からの守備に加え、前半44分には自陣の深い位置まで戻ってシュート体勢に入っていた相手FWラフィーニャをブロックするなど奮闘。攻守の双方で献身的に動き回り、マルカ紙は「バルサにとって頭痛の種。悪夢になった」と称えた。 15日からは日本代表でW杯アジア最終予選に臨む。FW上田、DF谷口と攻守の主力を負傷で欠く中、チーム力が問われる2連戦。最高の予行演習を終えたレフティーが日本代表も引っ張っていく。