日本S巨人の巻き返しは可能か…20年前に長嶋巨人は成功
プロ野球の日本シリーズは戦前の予想通りにソフトバンクが圧倒的な力の差を見せつけて巨人に2連勝、今日24日からは福岡に場所を移して第3戦が行われる。ソフトバンクは今季6勝3敗、防御率2.65のムーア、巨人は8勝4敗、防御率3.08のサンチェスを先発に立てる。果たして巨人は、福岡の地で一矢を報い、形勢逆転の流れを作ることができるのだろうか。
ここ10年で連敗からの逆転日本一は2回
ソフトバンクの強さばかりが際立っている。 第1戦はエースの千賀滉大が巨人打線を7回無失点に封じ込め、第2戦では15安打13得点と打線が大爆発した。特に栗原陵矢が2試合で7安打4打点と大暴れ。“シリーズ男”となっている。シーズン中は、打線の不振に苦しんだ時期もあったが、まだレギュラー陣でヒットが出ていないのは、1番の周東佑京くらい。クライマックスシリーズからの勢いをシリーズに持ち込んでいる。 一方の巨人は、頼みの菅野智之で勝てず、第2戦では先発の今村信貴が2回を持たなかった。打線は1、2番が機能せず、得点圏でもあと1本が出ない。セ・リーグはCSがなかったため14日の横浜DeNA戦以来試合がなく、“試合勘”も鈍っている。おまけに守備に手痛いミスまで出た。2年連続の4タテ敗退の屈辱さえ浮かんできたが、まだ2試合である。 ここ10年でも連敗からの逆転日本一は2回ある。2016年の日ハム対広島のシリーズで日ハムは、開幕投手に大谷翔平を立てて敗れて連敗したが、本拠地の札幌に場所を移してから4連勝して逆転優勝した。もうひとつは2011年のソフトバンク。落合博満監督が率いる中日に本拠地で連敗スタートとなったが、敵地の名古屋から巻き返して3連勝、第7戦までもつれこんだが4勝3敗で日本一になった。 また巨人には2000年に最高のお手本がある。巨人の長嶋茂雄監督とダイエーの王貞治監督の“ミレニアムON対決“が話題となったシリーズで巨人は東京ドームで2連敗したが福岡に場所を変えてから反撃。松井秀喜、高橋由伸のアベック砲と上原浩治の8回3失点の好投で第3戦を9-3のスコアで制して初勝利を挙げると、そこから勢いに乗り4連勝して逆転した。原巨人が目指すのは、この20年前のパターンだろう。 では、巨人は、どうすれば巻き返すことができるのか。