“最後”のオールスター競演で佐久間朱莉が狙うツアー初V 「みんながいる間に勝ちたい」
<JLPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ 2日目◇22日◇宮崎カントリークラブ◇6497ヤード・パー72> 超かわいいネコちゃん【写真】 後半の9ホールで4バーディを奪ったプロ4年目の佐久間朱莉が2日連続の「70」で回り、トータル4アンダー・6位に浮上した。前半は1ボギーの「37」とショットが乱れたが、しっかり修正。2オンを狙ったパー5の11番は花道から残り22ヤードの3打目をピンそば1メートルにつけ、そこから3連続バーディ。一気にリーダーボードを駆け上がった。 「前半は右に行くミスが多かったけど、徐々によくなった。我慢してチャンスがくるのを大人しく待っていたのが、3連続につながりました」 当該年度優勝者とメルセデス・ランキング(以下MR)の上位者などだけが出場できるシーズン最終戦は3年連続3度目の出場。2021年6月の最終プロテスト合格後、02年度生まれの選手では岩井ツインズの妹・千怜と2人だけという実績を残してきたが、まだ優勝には縁がない。悔しいV逸を何度も経験する間に岩井ツインズは姉妹で計13勝、桑木志帆も今年2勝をマークした。1つ下の世代も今季年間女王に輝いた竹田麗央の8勝を筆頭に、川﨑春花が5勝、櫻井心那が4勝するなど6人が初優勝を経験している。 「この一年、戦ってきて勝てなかった。最後こそは、と思ってここに来ました」 今大会終了後には山下美夢有、岩井姉妹、原英莉花が渡米し、来季の米国女子ツアー出場資格を争う最終予選会に出場する。日米ツアー共催の「TOTOジャパンクラシック」を制した竹田はすでに米ツアーの2年シードを獲得。全員が“合格”すれば、来季は主役たちがごっそり抜けることになる。優勝するチャンスは広がるが、強いライバルたちが同じフィールドにいる試合で勝ちたい。未勝利ながらMR9位で宮崎行きの切符をつかんだ自負もある。 「今年最後のメジャー大会だし、みんなが残っているところで勝ちたい。そういう思いでも臨んでいます」 昨年大会は初日「74」と出遅れ、2日目以降は「77」を並べ、屈辱の38位に終わった。「調子が悪いまま入ってきて、何もかもが上手くいかなかった」。コースへのリベンジも誓う最終戦。「まだ2日間ある。今年は笑顔で終わりたい」。首位とは5打差。追いつき、追い越す時間はまだたっぷりと残っている。(文・臼杵孝志)