「営業電話のかけ方すらわからなかった」ハリー杉山 コンサルタント会社で働いた過去とヒーローだった父親の背中
10代から20代にかけて、企業で働いたり、洋服店で働いたり、はてはモデル活動もしていたハリー杉山さん(39)。仕事とは何かを模索した日々が、いま、充実した働き方につながったといいます。(全5回中の4回) 【写真】何等身なの!顔小さくて脚長っ!これぞモデルなハリーさんの姿(全16枚)
■コンサルタント会社勤めが社会人としてのスタート ── ハリーさんは、イギリスの高校を卒業後すぐに大学に進学するのではなく、日本で就職したそうですね。 ハリーさん:父が紹介してくれたM&Aのコンサルタント会社でインターンとして働き、のちに正社員になりました。イギリスには「GAP YEAR」という、大学入学前の学生が社会体験活動を行える猶予期間があります。大学入学が決まっていた僕は、その制度を利用したんです。なぜ働こうかと思ったかといえば、シンプルに自分でお金を稼ぎたかったからです。当時、18歳で生活費も学費も親に甘えっぱなし。わが家の経済状況を考えると、早く収入を得て家計を助けたいと考えていました。それに、世間のことをもっと知り、いろんな経験をしたかったです。
── 副業としてモデルなど芸能活動にも取り組んでいたそうですが、芸能活動を始めたのはなぜでしょうか? ハリーさん:華やかな世界への憧れですね。僕はイギリスの全寮制の男子校に通っていました。伝統ある学校で15世紀に建てられた建物に囲まれ、ラテン語を話したり、スポーツに取り組んでいました。楽しいことはたくさんありましたが、ふだん接する女性は、母か学校の先生くらい。「女性と仲良くなってみたい」という思いが芸能活動を始めたきっかけのひとつです。それに「学校以外の世界は、どれだけ楽しいんだろう、どんなことが起きているんだろう」という好奇心がありました。
インターンとして働く際、副業として土日は六本木にある洋服屋でバイトをし、さらにはモデルとしても活動を始めました。会社も、僕が副業を行っていることを了承したうえで雇ってくれました。