「お尻の筋トレが健康寿命を伸ばす」元アイスホッケー選手、現柔道整復師・石岡知治氏
~お尻は車のサスペンションと同じ
柔道整復師となりお尻への関心はより高まった。「お尻は車のサスペンション」と例え、人間が健康に暮らすために重要な箇所と語る。 「歩く、走る、という日常生活での動作は、バランスを崩してから再び立て直すという動きの連続で成り立っています。その際に股関節部分に瞬間的に大きな負荷が掛かる。その負荷を減免吸収する機能を担っているのがお尻です」 「お尻は車のサスペンションに相当します。サスペンションがイカれた車に乗っていたら、振動が身体に直接伝わり大変なストレスを感じます。乗り心地などの以前の問題であり、車両本体にも相当なダメージが蓄積されます。人間の身体も同じです」 「お尻の筋肉が硬くなったり筋肉量が減ってしまうのは、サスペンション機能が低下した状態。これを放置すると身体全体にさまざまな悪影響を及ぼします。お尻の筋肉は常に健康な状態であり、また、必要な量があることが重要です」 お尻の筋肉が硬くなったり、痛めたりすると機能が悪化する。そうするとお尻周辺はもちろん、歩く、走るを含めた身体全体に悪影響が及んでしまうのだ。
~お尻の筋肉ケアと運動の両方が重要
お尻のサスペンション機能を十二分に活かすためには、お尻の筋肉をケア(=マッサージやストレッチ)する意識を常に持つことが必要だと続ける。 「日常的に負荷が掛かっている箇所に対して何のケアもしなければ、その部分の筋肉には疲労がどんどん蓄積されます。必然的に硬くなってしまい、サスペンション機能を十二分に発揮することができません」 「お尻の筋肉のケアとは、疲労が蓄積して硬化することを防ぐことです。長持ちさせることもできます。人間にとって非常に大事な箇所であるお尻を大事に扱い、硬くなることを防ぐのが重要です」 またお尻の筋肉のケアに加え、運動をすることも重要だという。運動しないで筋肉量が減少することで、関節可動域が小さくなり身体も動かなくなる悪循環に陥ってしまう。 「若い頃は色々な形で運動する機会もありますが、歳を重ねるごとに減ってしまい身体の退化が起こります。お尻も同様で使わないと筋肉量が減ってしまいます。関節可動域が小さくなり、身体も動かなくなってしまう。またお尻が垂れることにも直結します」 お尻の本当の役割を理解して、それに沿った動作で筋肉に刺激を与えていくことが大事だと強調する。