【神戸】前川黛也がV3達成でのベストイレブン熱望「2年ダメだった。(力を)証明したい」
ヴィッセル神戸GK前川黛也(30)が、今季こそ初のベストイレブン選出を果たす。 8日に神戸市内のいぶきの森球技場で行われた今季初練習に参加した前川は、チームとしての目標をリーグ3連覇とアジア・チャンピオンズリーグ・エリート(ACLE)優勝とした上で、個人タイトルへの強い意欲もにじませた。記者から個人としての目標を問われると、食い気味に「ベストイレブンです」と迷いなく言い切った。リーグ連覇を果たした23年と24年は、2年連続で優秀選手賞を受賞した。しかし、優秀選手賞の受賞者から選出されるベストイレブンには2年とも入らなかった。だからこそ、思いがさらに強まった。「2年ダメだった。優勝したチームのGKでもなれないっていう悔しい思いをしているので、ちゃんと(力を)証明できるようにしたい」。今季はV3達成とともに、念願のベストイレブン入りを追求する。 2シーズンともに過ごしたシジマールGKコーチ(62)が昨季限りで退団。今季は藤原寿徳GKコーチ(54)と松本拓也アシスタントGKコーチ兼GKコーチコーディネーター(44)のもとでトレーニングを積んでいくことになった。体制変更に当初は不安も抱いていたというが、初日を終えた守護神は「これからもっと成長できる環境をつくってくれるGKコーチが来てくれたので、楽しみでいっぱい」と新たな環境に手応え。日本代表復帰を期待される25年も、充実したシーズンとなることを予感させた。 24年2月に明石海峡大橋の高さ289メートルの場所に足を運んだ際には「タイトル獲得して、けがゼロでベストイレブンになりまーす!」とさけんだ。それほどまでに欲している勲章を、三度目の正直となる今季こそ自分のものにする。【永田淳】