【卓球】早稲田大を支えた主将・荒井が最後のリーグ戦を振り返る。「早稲田大はみんなが一生懸命。本当にこのチームで良かったです」
●─港区スポーツセンターでの5試合を終えて早稲田大は4勝1敗、残りの2試合で勝利すれば優勝という状況でした。最終2戦までの2週間の間でチームでどのような話し合いをしたのですか。 荒井:前半戦を終えた次の日にミーティングをしました。そこでは、「優勝を意識してしまうけど、普段とやることは同じ」という部員もいれば「この2週間は優勝だけを見続ける」という部員もいて、意見はそれぞれでした。ただ、そんな中でも「やるべきことはやる」という意識はみんな持ちながら練習できていたのかなと思います。 ●─優勝が目の前に見えているけども硬くなる感じではなかったですか? 荒井:「そうですね」って言いたかったですけど、みんな硬くはなっていたと思います。 ●─代々木第二体育館での後半2試合を迎え、まずは駒澤大との対戦でした。 荒井:駒澤大戦は3-4で負けてかなり苦しい結果になってしまったんですけど、第6戦を終えて勝敗数が他の大学と並んでいました。「最終戦で勝てば優勝かもしれない」というのを聞いて「ついてるな」と思いました。
●─落ち込んだというよりは「まだチャンスがある」という気持ちでしたか? 荒井:負けた後はすごく落ち込んでいて、6番で負けた徳田もかなり悔しがっていたと思います。ただ、インスタグラムで徳田が「ラスト1戦このチームで戦えるの最後だからやり切ろう」というストーリーをあげていたんです。それを見て、いろんなことを感じましたね。自分も5番で負けていたのでへこんではいたんですけど、「全然へこんでいる暇はないな」と思いました。徳田にこんなパッションがあるんだなって。 ●─徳田くんは普段そんなタイプじゃないんですか? 荒井:熱いタイプですが、負けた後はへこんだりすることもあります。でも、徳田のストーリーを見て「コイツ、カッコいいな」って。 ●─最終日の中央大戦では、2番で濵田(一輝)くんが敗れました。 荒井:「やばいな」というのが正直なところでした。濵田(一輝)もコンディションが少し良くはなかったんですけど、濵田(一輝)が負けて自分も少しへこんでしまいました。ただ、ダブルスはゲームカウント2-2の6-9で負けているところから逆転で勝利してくれて、「完璧だな」と思って見ていました。 ●─後半は5番の徳田くんと6番の磯村くんが同時に試合を行っていて、先に磯村くんが負け、2-3で負けている状況で7番の荒井くんに出番が回ってきました。 荒井:徳田の試合は3ゲーム目くらいから見ていなくて、どんな感じで勝ったかは後で知りました。勝ってくれると信じていたので、徳田の試合に関しては何の心配もしていなかったです。 ●─7番では同じく4年生の小松くんとの対戦でした。1ゲーム目は4-8とリードされた場面から逆転で取りましたね。 荒井:点数的には負けていたけど、挽回できないとは全然思っていなかったです。会場全体が応援してくれている気がしました。 ●─2・3ゲーム目は余裕のある状態で試合を進めていたと思います。意識したことはありますか? 荒井:「こんなに熱を持って卓球に取り組める試合はもうないから、命懸けで試合しよう」という思いで、今までの全てを出し切って試合をすることを意識していました。