【叱るとは?】感情的になっていないか。子供を叱る前に考えたいこと
年末年始は家族で過ごす時間も増えて楽しい時間を送れる一方で、朝から晩まで一緒にいることもありちょっとした子どもの言動にイライラして叱責することもありますよね。 【画像】子供を叱る前に考えたいこと 怒りの感情が湧き出て、感情的に叱ってしまうと「あれで良かったのか」「子どもを傷つけていないか」と自分の子育てが正しいのか反省することも珍しくありません。 また、昨今は子どもの良さを認めて伸び伸び育てる子育てが人気で、叱ってばかりいると後ろめたさを感じることもあります。 そこで今回は、子どもと過ごす時間が長い年末年始に向けて、子どもの叱り方について考えていきます。 ※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
日本の子育てがガラリと変わった20年
子どもを叱りつけることは長らく日本のしつけとして受け入れられていました。 しかし、こうした日本的な子育てとは真逆である「ほめる子育て」「叱らない子育て」が2000年代から本を通じて広まり、20年近くたった今では子育て方針の一つとしてすっかり定着しているのも事実です。 叱責されながら育ってきた多くの親にとって衝撃的な子育てです。しかし、ガミガミ叱られてきて嫌な思いをしてきた自分の経験を踏まえて「我が子には叱らずほめて伸ばして子育てをしよう」と考えた人は少なくありません。 しかし、実際に子育てをすると「叱らないですくすく成長して欲しい」という理想を持っていても子どもにガミガミ叱ってしまっていることが多く、理想と現実に悩むことも多いです。 この20年で、「ほめる子育て」や「叱らない子育て」が浸透していることもあり「叱る親」への風当たりが強くなっています。 こうした背景もあり「子どもにきつい言葉をかけて良かったのだろうか」と思いつめてしまいます。
叱ることは悪いことなのか
メディアで「Z世代は叱られ慣れていない」「パワハラと訴えられる可能性があるから部下を𠮟責できない」というテーマが取り上げられるほど、「叱る」の意味が昭和や平成初期とは大きく変わってきています。 日本とアメリカのプロ野球界で輝かしい実績を残したイチロー氏が、2023年の11月に指導訪問した高校で発言した「今の時代、指導する側が厳しくできなくなって」というコメントからも、しごきが当たり前だった野球の世界でも、厳しい指導から転換しているのが分かります。 社会の空気が変化しており、今の子どもたちは保育所や学校生活で先生、社会に出てから先輩や上司から叱られる機会は親世代よりも少なくなっています。 しかし、それは「叱ることは悪いことだから自分は悪くない」と捉えてしまい、反省することもなく叱ってきた側に文句を言うような子に育つ可能性も秘めています。 注意や叱責に対して文句を言うだけでは自分の成長のチャンスを摘むことにもなり、子どもにとってプラスにはなりません。