【叱るとは?】感情的になっていないか。子供を叱る前に考えたいこと
「叱らない」ことが自律し、努力する機会を失うことにつながる場合もある
子どもに対して叱ると罪悪感を抱えやすい時代、感情に任せて怒るのはプラスになりません。しかし、愛情を持った「叱責」「お説教」は子どものためになることもあります。 まず、大怪我や命に関わる行動をしている時は叱らなければ危険性を理解しません。 親だけでなく、周囲にいる大人も説教に加われば子どもは「これはやってはいけないこと」と分かります。 冒険のつもりで意気揚々と行動していても、明らかに危険な時は普段よりも大袈裟に叱ると深刻な状態だと受け止めてくれます。筆者も子どもの遊びに付き合う際は少しの怪我で済みそうな行動をしている時は軽く注意をし、万が一怪我をしたら子どもが「これは痛い」と経験する機会と考えていました。 しかし、周囲にいる子どもたちにも影響を与えそうな時や、大怪我をする時は鬼の形相で注意をしました。そうすると子どもの方も「これは危険」と察知し、反省するようになります。 この他にも、勉強をせず怠けてばかりいることでプラスになることはあるのか考えさせてみたり、叱るや説教という行為を通じて子どもの成長を促す側面があります。 叱らないでほめることばかりに力を入れていると子どもは「このままの自分で良い」と考え、自分を律して努力する機会を失うことにもなります。 これは子どもにとっては不幸なことです。子どもの能力を伸ばしてあげたいと考えているなら、意味のある「叱る」「説教する」ことは子育てをする上で必要な行為です。
感情的に叱らず、説教する意味を説明できるかどうか
ガミガミ叱り、滅多にほめない子育てが日本では長い間主流でした。 叱られたり説教されることはいい思い出にはなりません。しかし、叱ることを排除することは長い目で見れば子どもにとって必ずしもプラスになるとは限りません。 子どもの言動でイライラが募り怒りが爆発しそうなときは一呼吸おいて「叱ることが意味のあることか」と考えて、子どもでも理解できるような叱責を心がけることが大切です。 なかなか冷静になることは難しいですが、愛のある叱責や説教は子どもが反省する機会を与え、「どうすれば良いのか」と考えるきっかけにもなります。 ほめて伸ばす子育てが浸透する中でも、愛情を持って注意することが、親の大切な務めなのではないでしょうか。
参考資料
スポニチアネックス イチロー氏「指導する側が厳しくできない」時代の流れ「酷だけれど…自分たちで厳しくするしか」
中山 まち子