「JOINT2」で試作 510×515mmのパネルインターポーザー
レゾナックは「SEMICON Japan 2024」(2024年12月11~13日、東京ビッグサイト)に出展し、同社が中心となって設立した次世代半導体パッケージ技術開発のコンソーシアム「JOINT2(Jisso Open Innovation Network of Tops 2)」の取り組みを紹介した。 ブリッジダイを20個搭載している[クリックで拡大]
将来技術の開発に向け参画企業で相互フィードバック
レゾナックは1994年、半導体パッケージの組み立てや評価を行う「パッケージングソリューションセンター」を設立。当初はあくまで自社の材料開発のための施設だったというが、2018年には同施設を拠点に半導体製造装置/材料メーカーが集う「JOINT」を、2021年には「JOINT2」を立ち上げた。さらに、2024年には米国シリコンバレーを拠点にした日米の企業によるコンソーシアム「US-JOINT」も始動した。 パッケージングソリューションセンターではJOINT立ち上げ以前から他企業とのコラボレーションを行っていたものの、あくまで顧客に対する自社材料の提案の一環として行っていたものだったという。対してJOINT/JOINT2では将来技術の開発を重視し、参画企業による相互フィードバックも積極的に行っている。レゾナックのブース担当者は「この取り組みは直接レゾナックの売り上げになるものではないが、将来技術の開発は1社では不可能なので、共創が必須だ。JOINT/JOINT2は各分野のすり合わせの場として機能している」と説明する。
大型パネルインターポーザーを展示
ブースでは、JOINT2の活動成果として、「チップ埋め込みインターポーザー」の試作品を展示した。 チップ埋め込みインターポーザーは、次世代に向けた大型化を意識し、510×515mmサイズのパネルで試作したものだ。インターポーザー1枚あたりに20個のブリッジダイを搭載し、絶縁膜と銅配線を形成している。2027~2028年頃に実用化を見込む。 ブース担当者は「パネルインターポーザーが実用化すればサプライチェーンが大きく変わる可能性があり、ビジネスチャンスが生まれる。JOINT2ではいち早く試作を行うことで材料や装置の各メーカーがフィードバックを得られるので、改良を進めやすくなる」と語った。
EE Times Japan