[発炎筒と発煙筒の違い]知ってた!? 車載するのはどっち!? 意外と知られていない発炎筒の基礎知識
■発炎筒が活躍するシチュエーションと使い方
先ほども少し触れたが、「発炎筒」は事故や故障といったトラブルで、道路上にクルマを停める必要がある場合に使用するもの。 よくありうるのが、パンクやガソリン切れといったトラブルを高速道路やバイパスといった本来は停車してはいけない場所で起こしてしまい、やむを得ずクルマを停める必要に迫られるケースだ。 こんな場合はまずは落ち着いてハザードランプを点灯し、安全な路肩にクルマを停めてから同乗者をガードレールの外側など安全な場所に避難させ、後ろから来るクルマに十分に注意をしながら、 停止表示器材(三角表示板)と着火した「発炎筒」を停めたクルマの後方に置くようにする。 ここでポイントとなるのが発炎筒を置く場所。停止したクルマから50m以上後ろに置くのが重要で、カーブの先など見通しが悪い場所にクルマが止まっている場合は、さらに後方に置くようにする。 踏切内でクルマが動けなくなった場合などは、同乗者を避難させるとともに踏切に備え付けられた非常ボタンを押し、着火した発炎筒で走ってくる電車に危険を知らせるようにする。 「発炎筒」は、こうした非常時以外は使用する機会がほとんどないだけに、その使い方を知識としてきちんと知っておくのも重要だ。 とはいえ、その使い方は決して難しいものではなく、ケースである外筒から取り出した本体のキャップを外し、キャップの先端にあるすり板で本体の先端をマッチと同じ要領でこするだけ。 若いドライバーのなかにはマッチを使ったことがなくピンとこないかもしれないが、本体に記載されている説明や、使い方を紹介した動画などを見ておくだけでもいざというとき役に立つはず。 なお、着火時や使用中はやけどなどに気をつけるのはもちろん、周りに可燃物がないことを必ずチェック。事故や故障で漏れたガソリンなどに引火してしまうと、車両火災につながる可能性あるからだ。 また、トンネル内でのトラブルの場合は、発火時に出る煙が充満することで視界の悪化を招く可能性があるため、「発炎筒」の使用は避けるようにしたい。