米が高すぎる!台湾やベトナムから輸入米も続々…「もう国産は食べられない?」日本人を襲う「新米ショック」
「令和の米騒動」が終わらない。今年の夏、スーパーの棚から米袋が消え、日本を空前の米不足が襲った。 【マンガ】「日本人はヤバい」オーストラリア人が「日本のうなぎ」を食べた「衝撃」 その背景に、気候変動や政府による米政策などの影響があったことは、筆者が前回記事『「令和の米騒動」の原因は猛暑やインバウンドだけじゃなかった...深刻な米不足が今後も起き続ける「本当の理由」』で述べた通りだ。 だがこのとき、各メディアは「新米が出れば、米不足は解消される」という見通しを報じていた。たしかに9月以降に新米が出回るようになってからは、店頭の在庫がある状況にはなっている。
高すぎる新米に「期待を裏切られた」
問題は、その新米があまりにも高いことだ。 日本農業新聞の報道によると、関東圏の主要スーパー7社の新米価格(5kg)は、おおむね3500円以上となっており、新潟県「コシヒカリ」や北海道「ゆめぴりか」では4000円を超える値付けも確認されている。前年同時期と比べると、3~4割ほどの値上がりだ。 新米価格の高騰について、消費者や小売店の反応はさまざまだ。「安くなると思っていたのに期待を裏切られた」という声もあれば、「値上がりしても、買えないよりは良い」という意見もある。
スーパーでは台湾米やベトナム産米も登場
米の値段が下がらないことへの困惑が広がるのと並行して、スーパーの店頭では輸入米の取り扱いが増え始めている。 スーパー大手・西友は11月14日から台湾産米「むすびの郷」の販売を開始。価格は5kgで2797円(税込)と国産の新米に比べて割安で、同社担当者は「2000円台で買えること」の意義を強調する。 ディスカウントスーパーなどでは、ベトナム産米や米国産米の取り扱いも広がっている。特に大量の米を消費する外食・中食産業などでは、価格を維持するために「輸入米に頼らざるを得ない状況」だという。 日本では主食用の輸入米について、原則として年間10万トンの輸入枠が設定されている。2023年度はこのうち7万トン弱しか落札(輸入)されなかった一方で、今年度はすでに7万5000トンが落札されており、輸入枠をすべて使い切る公算が高まっている。 こうして輸入米が出回るほどに新米価格が高騰している背景には、米産地での「競争」が激化していることがある。
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