レッドブル&HRC密着:フェルスタッペンは会見場の外でインタビューに対応。社会活動を命じた対応にライバルも納得せず
レッドブルのマックス・フェルスタッペンは、F1第18戦シンガポールGP初日の15番手から大きく挽回し、土曜日の予選ではポールポジションのランド・ノリス(マクラーレン)にコンマ2秒差の2番手となった。 【写真】2024年F1第18戦シンガポールGP 予選会見後、ジャーナリストたちがマックス・フェルスタッペン(レッドブル)を囲んだ しかし、フェルスタッペンに笑顔はなかった。それは、木曜日の国際自動車連盟(FIA)の記者会見で汚い言葉を使ったとして、スチュワードから「公共の利益となる何らかの作業を行うよう」命じられたからだった。 「一晩で何を変更したですか?」と司会者から尋ねられたフェルスタッペンは、「たくさん」とだけ言って回答を終えた。そのため、司会者が「具体的に何をしたのか、詳しく教えていただけますか?」と続けると、フェルスタッペンは「いや、罰金か(社会活動の)追加日数が課せられるかもしれないので」と言った後、司会者にこう語った。 「こういう対応をしているのはあなたに対して不満があるからではないので、ご心配なく。あなたを怒らせるつもりはないから」 その後、会見場に集まった記者からの質疑応答が始まると、真っ先にフェルスタッペンへ質問が飛んだ。しかし、FIAに対してドアを閉ざしたフェルスタッペンの心は、会見場で開くことはなかった。 「この質問は部屋の外でしてほしい」 そのため、質問は同席していたポールポジションのノリスと3番手のルイス・ハミルトン(メルセデス)に向けられた。その内容は「フェルスタッペンに社会奉仕活動を命じられたことについてどう思うか?」というものだった。 ノリスは「かなり不公平だと思う。僕は同意できない」と言うと、ハミルトンも「正直に言って、ちょっと冗談じゃないかと思う。F1はこのスポーツの頂点だ。ミスは起こる。僕は絶対に(社会奉仕活動を)しないし、マックスにもしてほしくない」 その後、再びフェルスタッペンにこんな質問が飛んだ。 「もしこの記者会見でのあなたの態度が、再びペナルティの対象になったらどうなるのか、あなたは考えたことがありますか?」 フェルスタッペンは言った。 「ノーコメント」 さらに別の記者が「FIAの記者会見で質問に答えないのはいつまで続くのか?」と問うと、フェルスタッペンはこう言い返した。 「答えているよ。ただ、あまり多くはないだけだ。声の問題があるからね」 これで会見は打ち切られた。会見場を出たところで、多くの記者がフェルスタッペンを囲んだ。 会見後に予選でトップ3に入ったドライバーの囲み取材は許されていないにも関わらず、フェルスタッペンは広報の静止を振り切って、立ち止まって質問に応じていた。フェルスタッペンは明らかにFIAに対して、苛立っていた。 チャンピオンシップ争いは、いよいよ終盤戦に入ろうとしている。FIAとフェルスタッペンがともに冷静になることを願いたい。 [オートスポーツweb 2024年09月22日]