いま食べるべきラーメンは何系? 屈指の激戦区・東京で生まれた最新の一杯
【淡麗系】しじみたっぷりの濃厚塩スープ・西六郷『宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀』
大田区西六郷の『宍道湖しじみ中華蕎麦 琥珀』は、オープンから5年余りでミシュランのビブグルマン(価格以上の満足感が得られる料理を提供する店)に4年連続掲載を果たすなど、国内でも数々の賞を受賞する実力店だ。 洗練されたルックスの「宍道湖しじみ中華蕎麦〈塩〉」(1200円)は、一杯あたりおよそ80個分のしじみを使用。透き通った淡麗スープを飲んだ瞬間、しじみのうまみが口いっぱいに広がる濃厚な一杯だ。2023年には池袋に待望の都内2店目が誕生し、本店と変わらない味が、より気軽に味わえるようになった。
【ネオクラシック系】中華そばを現代風に昇華・下目黒『えーちゃん食堂』
目黒区下目黒の『えーちゃん食堂』が手がける、東京で愛された昔ながらの中華そばをほうふつとさせるネオクラシックなラーメンも見逃せない一杯だ。 マニアたちをも虜(とりこ)にする「ラーメン」は、サバなどの魚介や昆布と野菜などでダシをとった魚介ベースのスープに細縮れ麺が馴染(なじ)む。メンマや白ネギなどが乗っており、見た目こそシンプルだが味わいは実に奥深い。数々の食通をうならせた一杯を目当てに、早朝から店前には長い列ができる。
【淡麗系】素材を生かす新ジャンル・六本木『入鹿TOKYO』
港区六本木の『入鹿TOKYO』は4種類のスープを炊き分け、組み合わせたカルテットスープが大きな注目を集めている。 「KIWAMI ポルチーニ醤油らぁめん」は、鶏、豚、ムール貝、伊勢エビの4種類の具材でスープを炊き分けることで、複雑な味わいを演出する。食材ごとに最適な温度でダシを取り、素材のポテンシャルを最大限生かした極上スープ。一度は味わうべき一杯だ。
【背脂系】東京背脂豚骨の元祖・千駄ヶ谷『ホープ軒』
渋谷区千駄ヶ谷の『ホープ軒』は、屋台時代から60年間愛され続ける東京背脂豚骨ラーメンの名店だ。 創業時から不変の「ラーメン」のスープは、豚骨しょうゆをベースに背脂を加えた屋台時代から変わらない味を提供している。自家製の中太麺は、コシの強さとモチモチの食感が特徴で、スープによく絡んで食べ応えも抜群だ。年中無休24時間営業で、働く東京人を支える。背脂系の元祖はいまも健在だ。