【バレー】フィリップ・ブラン監督「石川祐希、髙橋藍が合流し、特別な試合だった。甲斐優斗には自分のプレーを示す機会を与えていきたい」 VNLイラン戦会見コメント
6月4日に行われたバレーボールネーションズリーグ(VNL)男子福岡大会、日本対イランの試合後のフィリップ・ブラン監督の記者会見コメントをお届けする。 日本 3(25-23、25-22、25-17)0 イラン ーー試合を振り返って。 ブラン:今日の試合は特別な試合だったと思います。先週から、前回からVNLの戦いが始まっていましたが、石川(祐希)と(髙橋)藍の 2人が入ってきたので、今までとは少し違う準備段階に入ってきたと思います。今日は、その最初の試合でしたが、今まで試合を多くこなしているので、関田(誠大)とのコンビネーションという面ではすぐに良好な関係になっていたと思います。 ――明日のドイツ戦はお互いに五輪出場権を持つチーム同士の戦いになりますが、ドイツ戦に向けて一言お願いします。 ブラン:確かにオリンピックで同じグループに入るかもしれないチームとの試合というのは特別かもしれないですけど、基本的には今はチームのダイナミック性を高める時です。チーム作りをする時期なので、そこに集中していきたいと考えています。 ――今日の試合の中で石川選手に代えて富田将馬選手、髙橋藍選手に代えて甲斐優斗選手を起用する場面がありましたが、石川選手、髙橋藍選手の合流が遅かったのでコンディションの面を考慮してということなのか、それとも選手選考でアウトサイドヒッターの力を見るというような意図があったのか教えてください。 ブラン:どちらの理由もありました。石川と藍は合流したばかりですし、福岡大会の後はすぐにフィリピン大会もありますから全体的にボリュームを抑える、コントロールする必要がありました。もちろん、富田と甲斐の技術を見るという目的もありました。富田が石川に代わって入った時にどのようなパスを見せてくれるのかも見ておきたかったので。 ――先発のリベロで小川智大選手を起用した意図と、オリンピックに向けてリベロ2人の現時点での評価をお願いします。 ブラン:シーズンが始まった時にリベロの2人と話をしました。 オリンピックは12人なので、1人だけしか連れていけないということはもう伝えてあり、2人は既に知っております。 そしてこのVNLというのはその2人を選考する場でもあるので、やはり同じようなプレー機会を与えていきたいと考えています。なので、今日は小川を起用しましたが、明日は山本(智大)をスタートから起用します。 ――今日の石川選手と髙橋選手のプレーをどのように見ているか、また2人が入ったことによるチームの変化を感じる部分があれば教えてください。 ブラン:もちろん、2人が戻ってきて、チーム全体がとても喜んでいると思っております。 NTC(ナショナルトレーニングセンター)で彼ら2人が帰ってきた時の雰囲気はとても良いものがありました。 選手だけではなくスタッフも含めて全員が喜んでいます。もちろんあの2人は世界でも屈指のアウトサイトヒッターですから、彼らが戻ってきてくれたことはとても嬉しく感じています。 まだ試合のリズムは掴みきっていないとは思うのですが、あの2人はとてもいいプレーをしましたし、石川はサーブの面で、藍はパスの面で彼らの特徴を表してくれました。石川はトランジションで少し調子が上がってこなかったのですが、サイドアウトは機能していたと思います。 ――甲斐選手について。もちろん活躍を期待して起用したと思いますが、マッチポイント からのサービスエースをどのように評価するかお聞かせください。 ブラン:もちろん彼は若い有望な選手だと考えています。彼に最初に話をした時に、もしもオリンピックに行きたいのであれば、その価値がある技術を示しなさいということを伝えました。 やはりオリンピックに連れていく選手というのは、ただ才能があるだけという理由で連れていくことはありません。 チーム全員の選手それぞれが自分の特徴をいかに出し切るかというのが重要ですので、それが彼に要求したことです。 彼の今日のプレーというのは、私がまさに期待したポイントだったと思います。エースを狙えるサーブであったり、相手ブロックも届かないような高さでのスパイクがありました。そして、もう少しブロックでチームに貢献できたらよいと考えています。 そして、これからも彼に機会を与えていきたいと考えています。 練習で良いパフォーマンスが出せれば、それを実際に試合でいかに発揮できるかというのを見るためにも彼にプレーの機会を与えてあげたいと考えています。