創業90周年、新ブランドのボトルデザイン「N」で愉しみ方、多様に ニッカウヰスキー・為定一智社長「新世代のファンが増えている」
――コンセプトバーを表参道にオープンしました
「ウイスキーの多様な飲み方を提案したいと、8~12月の期間限定で『ザ・ニッカウヰスキー・トウキョウ』をオープンしました。若者など入門者向けのエリア(36席)と、バーやウイスキーに慣れ親しんでいる人向けのエリア(19席)を設置。海外の方にはニッカとともにウイスキーの多様な楽しみ方を知ってほしいと思います」
――アサヒグループホールディングス(HD)時代、オーストラリアに約5年半駐在しました
「アサヒホールディングス・オーストラリアは、オセアニア地域統括会社として2011年に設立され、豪州市場に本格参入しました。その後、いくつかの酒類・飲料会社の買収を経て、20年にはオーストラリアのビール最大手カールトン&ユナイテッドブリュワリーズを買収しました。私の役目は最高責任者として、こうしたM&Aなどの際にアサヒグループについてしっかり理解いただくことでした」
――広報業務に延べ約10年携わりました
「入社間もなく1度目の広報部配属となり、約6年間、報道対応をはじめさまざまな広報業務を担当しました。『アサヒスーパードライ』が1987年発売され、勢いがついてきた時でした。世間やメディアのアサヒビールへの見方が一変し、うねりを感じました。その時の体験は今でも貴重な財産になっています」
――100周年に向けて考えていることは
「お酒は今、多様な方が多様な飲み方をしています。どんな洋酒、ウイスキーを求めているのかしっかり把握してそれに応えていきたい。海外の販路を拡大していくことも課題です。企業は安定している時もあればそうでない時もあります。どんな状況にも対応していくためには強いチームとコミュニケーションが重要だと思っています」
【映画】映画館やネットフリックスでよく見る。東京大学元総長(現名誉教授)で映画評論家の蓮實重彦氏の著書『見るレッスン映画史特別講義』に、「息をのむような『ショット』の連なりを立ち上がらせる作品だけが見るべき映画」と書かれている。「それを確認しながら楽しく見ています」