実は、はじめの一歩よりも「続ける」ほうが大変。一度決めた目標をやり抜くコツ
あるプロジェクトをはじめたものの、終わらなかった理由というのは数え切れないほどあります。 多くの人の思い込みとは逆に、怠慢や熱意の足りなさ、最後までやり抜く力がなかったなどの理由とは関係ないことが多いです。 もちろん、それが当てはまる場合や、プロジェクトの計画や時期が完全でない場合もありますが、プロジェクトの途中で苦労する人のほうが多いです。 今回は、なぜ途中で苦労することになるのかという理由と、はじめたプロジェクトを終わらせる戦略をいくつかご紹介しましょう。
一番大変なのは「はじめの一歩」ではない
禁煙でも、マラソンに向けたトレーニングでも、新居への引越しでも、人生の大きな決断をしなければならない、もしくはしたいとき、「はじめるのが一番大変だ」とよく言われます。 やる気という観点から見ればそれも納得ですが、実際には違います。 (変化や決断をしようとしている人に、「最初が一番大変だ」と言って励ましていたら、途中で実際にもっと厳しく大変だった場合、辞めてしまったり真剣に考え直したりすることがあります) 『Finish: Give Yourself the Gift of Done』を含む6冊のベストセラーの著者であるJon Acuff氏は、このように説明しています。 我々の文化では、はじめることを美化し、終えることを軽視しています。 「はじめたら、半分は終わったようなものだ」とか「どんな旅も一番大変なのは最初の一歩目だ」というような言葉もあります。 しかし、これはまったく事実ではありません。一番大変なのは最初ではなく、途中のほうが最初よりも大変です。 プロジェクトを終えることができないのは性格的な欠陥として片付けるのはやめましょう。 壁に立て掛けている、一度しか使っていないギターを見る度に罪悪感を覚えるAcuff氏は、何か新しいことをはじめる前に、目標を再設定することをすすめています。
「0か100か」で目標を考えない
「The Learning Leader Show」のホストRyan Hawk氏とのインタビューで、Acuff氏は特定のタスクの必然的な結果としての社会的な認識ではなく、個人として自分がやりたいこと、やらなければならないことに基づいて目標を設定するように言っています。 大きすぎる目標を設定する人が多いです。 この本での私自身の目標の一部は、「やるからには目標は大きく」とか「月を目指して失敗したとしても、どこかの星には着くだろう」というような考え方の、目標に関する近代のレジェンドたちをこきおろすことでした。 私はそれは事実ではないと思っています。4.5kg痩せるのが目標だとして、3.5kgしか痩せなかったら、1kg足りず失敗したとやめてしまう、というのが私の考え方です。 ほとんどの人は、目標を達成したか、できなかったかで判断します。目標を2.5キロにしたら、同じ3.5キロ痩せた場合に、1kg多く痩せて成功したと、さらにダイエットを続けます。