【バドミントン ジャパンオープン】「メンタルもフィジカルもすべて出し尽くした結果。この勝利を誇りに思う」 19歳のアレックス・ラニエが周天成を破り、ワールドツアー上位大会で初優勝!
8月20日から25日まで開催されたダイハツ・ジャパンオープン(横浜アリーナ/SUPER750)。大会最終日の25日は、各種目決勝が行なわれた。 男子シングルスで19歳のアレックス・ラニエ(フランス)が快進撃を続けた今週。最後は34歳の鉄人、周天成(台湾)を21-17、22-20で破り、ワールドツアー上位大会での初優勝を果たした。 第1ゲーム中盤に周天成が6連続得点で17-10と大きくリードしたが、ここから流れが変わる。「メンタルを保つことに集中した」と話すラニエが1点1点積み重ね、最終的に11連続得点で逆転。第2ゲームは終盤までシーソーゲームが続いたが、20オールから積極的に攻めたラニエが、勝負を決めた。「自分も彼も、ベストを尽くして、メンタルもフィジカルも出し尽くした」とラニエ。出場ができなかったパリ五輪期間中にも練習やトレーニングを続けてきたと言い、「その準備や練習が正解だったということ。すごく誇りに思っている」と、この優勝の意味を語った。 男子ダブルスは世界ランキング12位のゴー/ヌー(マレーシア)が、昨年の世界選手権王者で世界ランキング4位の徐承宰/カン・ミンヒュク(韓国)をストレートで撃破。準々決勝では第1シードのアルフィアン/アルディアントをファイナルゲームの末に破り、勢いがあった。二人にとってSUPER750での栄冠は初。「今大会の結果は期待を超えるものだった」とゴーは喜び、ヌーは「自分たちのプレー、コミュニケーションに集中していたのがよかったんだと思う」と振り返った。 女子シングルスは、山口茜が過去10勝2敗のブサナン・ンバルンパン(タイ)にストレート勝利。ジャパンオープンでは過去最多タイとなる4度目の優勝を果たした。 女子ダブルスはパリ五輪銀メダリストの譚寧/劉聖書(中国)が、李紹希/ペク・ハナ(韓国)を破り、初優勝。パリ五輪のメダリストたちが欠場したり、早期敗退する中でも21歳と20歳のペアは元気いっぱい。レシーブの固い韓国ペアに対しても、上からの強打を連打して攻め切った。 混合ダブルスは中国の3番手、蒋振邦/魏雅欣(中国)が香港のベテランペア、鄧俊文/謝影雪を32分で退け、初優勝。中国はパリ五輪に出場した2強が出場していないが、4年後のロス五輪に向けて蒋振邦/魏雅欣がエースペアとしての座をねらう。
取材・構成/バドミントン・マガジン編集部 写真/黒崎雅久