「緊急事態宣言」安倍首相が会見(全文1)このペース続けば1か月後に感染者8万人超
最も重要なのは感染者の数を拡大させないこと
医療への負荷を抑えるために最も重要なことは、感染者の数を拡大させないことです。そしてそのためには何よりも、国民の皆さまの行動変容、つまり行動を変えることが大切です。特別措置法上の権限はあくまで都道府県の知事が行使するものでありますが、政府として関東の1都3県、大阪府と兵庫県、そして福岡県の皆さまには、特別措置法45条第1項に基づき、生活の維持に必要な場合を除き、みだりに外出しないよう要請すべきと考えます。 事態は切迫しています。東京都では感染者の累計が1000人を超えました。足元では5日で2倍になるペースで感染者が増加を続けており、このペースで感染拡大が続けば、2週間後には1万人、1カ月後には8万人を超えることとなります。しかし専門家の試算では、私たち全員が努力を重ね、人と人との接触機会を最低7割、極力8割削減することができれば、2週間後には感染者の増加をピークアウトさせ、減少に転じさせることができます。そうすれば爆発的な感染者の増加を回避できるだけでなく、クラスター対策による封じ込めの可能性も出てくると考えます。その効果を見極める期間も含め、ゴールデンウィークが終わる5月6日までの1カ月に限定して7割から8割削減を目指し、外出自粛をお願いいたします。
密閉・密集・密接、3つの密を避ける行動の徹底を
繰り返しになりますが、この緊急事態を1カ月で脱出するためには、人と人との接触を7割から8割削減することが前提です。これは並大抵のことではありません。これまでもテレワークの実施などをお願いしてまいりましたが、社会機能を維持するために必要な職種を除き、オフィスでの仕事は原則、自宅で行えるようにしていただきたいと思います。どうしても出勤が必要な場合も、ローテーションを組むなどによって出勤者の数を最低7割は減らす、時差出勤を行う、人の距離を十分に取るといった取り組みを実施いただけるよう、全ての事業者の皆さまにお願いいたします。レストランなどの営業に当たっても、換気の徹底、お客さん同士の距離を確保するなどの対策をお願いします。 学校休校が長期化しますが、オンラインなどで学習できる環境整備を地域と協力して加速します。電話、オンラインでの診療も、初診も含めて解禁することとしました。病院での感染リスクを恐れる皆さんにこれを積極的に活用いただくことで、受診を我慢するといった事態が生じないようにします。その上で、生活必需品の買い物など、どうしても外出する場合には、密閉・密集・密接、3つの密を避ける行動を徹底していただくよう、あらためてお願いいたします。 今までどおり外に出て散歩をしたりジョギングをするすることは何ら問題ありません。他方で、3つの密がより濃厚な形で重なるバー、ナイトクラブ、カラオケ、ライブハウスへの出入りは控えてください。集会やイベントを避け、飲み会はもとより、家族以外の多人数での会食も行わないようお願いいたします。